Archive

たけだバーベキューさんが語る、
愛媛のアウトドアの楽しみ方!

たけだバーベキュー誕生秘話!?

 

――たけだバーベキューさんは、バーベキュー歴が10年以上ということですが、そもそもアウトドアに興味を持ったきっかけは?

たけだ:興味を持ったのは18歳、19歳くらいからですね。最初のきっかけはキャンプでした。ある日友人らと「ドラム缶風呂」をやってみたいという話になったんです。兵庫県から、川が綺麗なところ・・よし、高知に行こう!となって、ドラム缶を持っていきました。道具を何も持っていなかったので、ドン・キホーテでテントを買って、家にあった電子ジャーの内釜を持って行って、それにアルミホイルを巻いて火を起こして料理して・・飯盒を持っていなかったので(笑)

そんなキャンプをしたのがきっかけです。「なんかおもろいな」と、ちょっとずつ道具を買い集めて。川や海に行くのが好きになり、その時のお昼ご飯を、バーベキューで作っていたんですよ。遊びに行くたびに、お昼ご飯がバーベキューになっていて、回数がどんどん増えていきました。気づけばバーベキューが上手になっていたという

 

――芸人「たけだバーベキュー」になられたのもその頃ですか?

たけだ:18歳でNSC(吉本総合芸能学院養成所、芸人の養成所)に入って、それからずっとコンビで漫才やコントをやっていました。趣味でバーベキューをずっとしていて「なんかバーベキューうまいぞこいつ」みたいなことが関西で知られてきたんですよ。それで先輩に呼ばれたり、噂が噂を呼んで、情報番組に出演させてもらったりしました。別の人からブログを勧められて、レシピとかをアップしていたら今度は出版社の人が目をつけてくれて。「本をあなたと出したいです」と、出版することになったんですよ。同時期にコンビも解散してしまって、でも本は出るし、いっそこれは振り切った方がいいな、ということで、たけだバーベキューを名乗り出して、それからバーベキュー1本で売り出すようになりました。趣味のバーベキューを芸にするつもりは全くなかったので、周りのヒントというか助言のおかげでしたね

 

 

バーベキュー芸人、その活動内容とは!?

 

――バーベキュー芸人としての活動を教えてください

たけだ:バーベキューのレシピ考案の依頼が来たり、テレビ番組に呼んでもらうこともあります。最近は国内のいろんな地域でバーベキュー講座の講師をやらせていただくことが増えました。講座では、火の起こし方だったり、一般的なバーベキューグリルでもこうやって焼くと美味しいですよ、とか、分厚いステーキ肉はこうやったらしっかり火を通せますよ、とか。何かバーベキューに興味のあるお父さんとかが見てためになる話をしています

 

――バーベキュー講座で大切にしてることは?

たけだ:手軽さは大事にしていますね。バーベキュー初心者からすると、せっかく食材を用意しても、ちょっと難しいレシピになったらもう真似したくない。しかもキャンプでのバーベキューとなると、より簡単な方がいいというか、そこまで設備や調理の火力が整ってるわけではないので、簡単に再現できて、なおかつちょっと工夫がある、みたいことを心がけています。

例えば「明日からでも、次の土日のバーベキュー」でも早速真似できるくらい手軽に。野菜でも、切って焼くんじゃなくて、丸ごと焼きましょう、みたいな。パプリカやエリンギもそうなんですが、水分が中に保持されたまま焼けるので、後で切ったときにジューシーになるんです。これは別に手間でもないし、味も美味しくなるので、情報としてすごく喜ばれますよ。炭火も均等に広げるだけじゃなく、火のついたものを片側に寄せて、そこを強火にして、寄せてない方は弱火で、みたいな。強火と弱火とが一つのグリルで作れるんですよ、とか、基本的なところからレクチャーしています

 

 

ソロでも大勢でも。キャンプ料理におすすめのひと手間は!?

 

――個人的にソロキャンプが好きなのですが、料理にこんなひと手間加えるといいよ、ということがあれば教えてほしいです!

たけだ:ソロキャンプは、食べる量が一人前と決まっているので、そこをいかに贅沢するかというとこだと思いますね

 

――いつもお肉焼くだけで終わっちゃうんです。これ一つあったらお肉を焼くだけじゃなくて、違った料理になる・・みたいなのは何だろうとずっと思いながら、結局終わっちゃうんです

たけだ:難しいですね。どっちを取るか。ソロキャンプの料理となると、手軽に済ませたいか、あるいは凝ったものを作りたいか、なんですけど。どっちですか?

 

――手軽にしたいです

たけだ:最近僕はソロキャンプにすき焼きのタレを持っていきます。今まではよく、めんつゆが重宝されていましたね。すき焼きのタレをちょっと持っていくだけで、何でも美味しくなりますよ。酒、醤油、みりん、砂糖が全部入ってるので、荷物も少なくなりますし。なんでも料理に使えるので、僕は親子丼を作ったり、炊き込みご飯にちょっと入れたり。料理にバリエーションがでるのでおすすめします。すき焼きのタレと卵黄、ちょっとした緑色の野菜があればすごく豪華な料理に見えるんですよ

 

 

たけだバーベキューアレンジの今治焼豚玉子飯!実は・・

 

――地方でバーベキューをするときは、その地方の食材を使うのですか?

たけだ:そうですね。静岡県の大井川では「はなびらたけ」という品種のキノコ、ホホホタケをアレンジしてくださいと依頼がありました。バーベキューの焼きそばに入れてみたり、キャンプ料理でさっと炒め物にしてみたり。ついこないだは和歌山県に行って、鮎がよく獲れるところで、その鮎を使って料理してくださいと。塩焼きにしたり、その身を炊き込みご飯にしたり、アクアパッツァを作ってみたり。地元の食材でこんなのを作ってください、という依頼は結構多いです

 

――愛媛県にもFC今治の応援で来られましたね

たけだ:FC今治の応援ということで、そのときには今治の焼豚玉子飯を作りました。ただ本物を知らないまま作り出したんですよ(笑)本物を食べることなく、なんとなくですね、情報だけで作りました

 

――え!!そうなんですか!?

たけだ:教わったのは、味はこうで、作り方はこうです、と。それでわかりましたと(笑)

今治焼豚玉子飯は条件があるんですよ。焼豚と玉子が乗っていて、それを見よう見まねで作ったんです。でも愛媛の人が美味しいって言ってくれたので、近いものは作れたのかなとは思ってますけど。

そもそもこれ、今治焼豚玉子飯をバーベキュー料理にアレンジしてください、という依頼ではなかったんですよ。お客さんに出す今治焼豚玉子飯を作ってくださいと言われて「いいんですか?僕で」みたいなやりとりで。「食べたことはないです・・けど、でも頑張ります」みたいなことで実演しました。いまだに現地の本物は食べたことはないんです。本物を知らないくせにバーベキューのアレンジをかましてみましたけど(笑)

 

FC今治の応援イベントの後、改めてキャンプ飯にアレンジした今治焼豚玉子飯を作る動画 をyoutubeで公開中!

動画をチェック!>>

 

 

――他に愛媛の食材でキャンプ飯を作るとしたらどんなものになりますか?

たけだ:今、藁焼きにハマっていて、先日は皮付きの鯛を炙って食べました。(藁焼きは)カツオのイメージがありますが、鯛のような白身魚とかでもしっかり風味が乗りましたね。またきゅっと皮が縮んで、香ばしくなるんですよ。それを塩やわさびを付けて食べるのが、バーベキューやキャンプの前菜にいいですよ。藁をすこしだけ炭火に入れて、鯛を煙で燻せば良いし、炎も上がって盛り上がりますよ。藁はホームセンターで実は200円ぐらいで売っています。無農薬の藁は園芸用に売っているものを買ったり、インターネットでも藁焼き用のものが買えますね。鯛の藁焼きはオススメです

 

たけだバーベキューさんと愛媛!道中の記憶を辿る

 

――愛媛県には来られたことはありますか?もし愛媛でやってみたいことがあれば教えてください

たけだ:僕は21歳ぐらいの夏に、今治からしまなみ海道を自転車で渡りました。大阪からフェリーに乗って。ロードバイクでしまなみ海道を渡って尾道まで行くんですが、途中の島で一泊したいなと。ゆっくり走っていたので、そこがどこの島かも忘れましたが、花火が見られたんですよ。めちゃくちゃ感動的でした。今まで見た花火の中で一番距離が近かったですね。多分キャンプ場だったと思います

 

――大島ですかね。だとすると今治からすぐの隣の島ですが・・

たけだ:じゃあ今治を出てすぐ一泊してるから・・全然自転車漕いでないじゃないですか!距離の配分が下手ですね・・おかしいな。ただフェリーでワクワクする感じで到着して、朝の東予港や今治とか気持ちよくて、うん

 

――そこから大島に渡ってすぐ泊まったと

たけだ:いやいやいや、それは無いな・・道後温泉に一度自転車で行って、今治に戻って、それで大島に渡って泊まったのかな?それで辻褄が合いますかね。道後温泉では自転車に乗って写真を撮ってるんですよ。お湯にも浸かりましたし、道後温泉本館の古い建物の感じは覚えていますし。ちょっと家帰ったらどの島かわかるので確かめときます

 

 

――愛媛や四国でキャンプなどアウトドア関連でやってみたいことはありますか?

たけだ:四国で行ったことのあるキャンプ場は高知だけなので、他にも行ってみたいです。それと四国発のアウトドアブランドは結構多いんですよ。愛媛の新居浜にキャンプオーパーツさんがあったりとか、COCOPANも高松ですね。アウトドアショップ巡りとかしてみたいですね

 

――HODOという焚き火台ブランドもありますね。松山のショップならアウトドアコンパスとか

たけだ:地方に行く機会があって、近くにあればアウトドアショップに行くようにしています

 

――地域ごとの違いはありますか?

たけだ:似たようなものが多い中でも、オリジナルで出してる商品とか。シェラカップはオリジナルが作りやすいんですね。岐阜には昔の古民家というか蔵、明治や江戸時代の建物を改装して、アウトドアショップしているところがありますね。特徴的なショップが多いですよ。そこに行かないと知られないものとか結構多いんです。北海道に鶴居木炭っていうのがあって、そういう現地にある炭を知れたり、面白いですね。アクティビティがあればシーカヤックで島から島に行くみたいなことができればいいですね。瀬戸内海、穏やかですよね、そこで釣りとかできたら、もう文句なしです。僕はパックラフトで釣りもするので、川下りもできたら楽しそうですね

 

 

――最後に、たけださんにとっての「まじめ」とは?

たけだ:一般的に「まじめ」かというと僕は「まじめ」じゃないんだろうと思います。よく言われるのが、ストレスが無さそうだと(笑) 確かに仕事をしていて、ストレスは無いですね。バーベキューしてキャンプしてコミュニケーションして、お疲れ様でした、と。相手の希望を丁寧にヒアリングしたり、下準備は「まじめ」に取り組んではいますが、いざ本番は肩の力が抜けているんですよ。その方が共感を得るというか、雰囲気も楽しいし。例えばバーベキュー講座でも、脱線が多い方が盛り上がるんですよね。なので他人が思う「まじめ」と僕が感じる「まじめ」は全然違うなと思いますね。自然に過ごす・・僕にとっての「まじめ」はいかに自然体でいられるか、かなと思います

 

――ありがとうございました!

 

 

たけだバーベキュー

1986年生まれ。兵庫県出身。

BBQはもちろん、ピクニック、キャンプなど、野外飯をこよなく愛する芸能界きってのアウトドアフリーク。お肉検定やハーブ検定、キャンプ検定などの資格を所持し、カナダアルバータ州BBQ大使他、多くの肩書を持つ。 狩猟免許も所持し、冬にはハンティングたけだとして山をかきわけ獲物を追っている。

著書『超豪快バーベキューアイディアレシピ 』(池田書店)ほか、出版本の発行部数は累計23万部を突破するなど、今最も勢いのあるアウトドアタレント。

Back