末広マート 立花店
取材を200%断り続けた「食のエンタメパーク」末広マート
まじめなえひめ研究所に最新情報が入りました。
今、松山の住宅街にあるスーパーマーケットがバズってる!と。
ライターの秋山、居ても立ってもいられず、現場に急行しました。
なんだこの行列はっ!!!
ここは・・東京の巣鴨か!?と間違えるほどの光景を目の当たりにし、早速噂の現場「末広マート」店内に潜入します。
店内はあれもこれも積み上げられた衝撃のタワー陳列!
行列の皆さんが目指すのは、毎週金曜日に開催される「百金セール」がお目当てだった様です。
そしてバズりの理由のひとつ、超人気のフルサン(フルーツサンド)もこの状態!!
タワー陳列と言うより、もはや映える断面の展覧会です。
その後も店内を物色し続けてみます。
発見!!これ見てください。
ネーミングセンスが絶妙すぎて唸っちゃいます。
その名も
「どんむす®」
どんぶりがおむすびに、いや、おむすびがどんぶりに…
どちらでも良いのですが、とにかく商品企画とネーミングに圧倒されます。
このポップなんて、芸人さんが考えたんじゃないかって程のユーモア。
「八百屋が考える、多分これがクリイムブリュレだろう」という商品。なんそれ(笑)
「フルーツがこぼれてごめん」(笑)
その名も八百屋のフルーツがこぼれタルト!!
売場で色々と楽しませていただいたところで確信しました。
店主の方はきっと芸人さん?いや、もしかしたら広告関係か何かのクリエイティブ・ディレクター?
早速、店主の近藤勝さんに突撃インタビューです。
話題のお店は“進化し続ける事を恐れず、地域密着型である事
勝さんの祖父の代に萬屋(よろずや)から始まった末広マート。
昭和52年、お父さんの代に青果店となり、現在は三代目のご主人が切り盛りしています。
秋山:お店の中を色々見せて頂きましたが、ユーモアが溢れ出す売場ですね!特にネーミングとPOPはクスッ!と笑えるものばかりで。勝さんは芸人さんとかクリエイティブなお仕事されてますよね?SNSの発信もユーモアの塊みたいな情報ばかりで・・・
勝さん:いやいや、私たち近藤家は三代続く、まじめで頑固な家系ですよ。
SNSはとにかく試行錯誤しながらやり続けています
フルーツサンドがきっかけで全国からお客様が殺到した一方、従来のお客様からは「駐車場待ちで道が渋滞している」「売場が混雑して買い物に時間がかかる」等の苦情が寄せられたそうです。
秋山:従来のお客様の信用をどの様に取り戻したのですか?
勝さん:それはもう従来のお客様の声に耳を傾け、真摯に対応し続けるのみですよ!
この写真が答えを物語っているように思えます。
朝のピークタイムに行列ができ始めると、我先に!と、店主自ら店を飛び出し交通整理をはじめる姿です。
勝さん:この地域で商売をさせてもらっている以上、とにかく地域の方に迷惑をかけちゃダメ!
一般に「地域域密着型」の定義は難しく、これというものが見当たらなかったのですが、
実はこの末広マートさんのまさに「まじめ」な姿勢こそが地域密着型なのではないでしょうか。
さて取材当日はたまたま新しいコーナー新設の日でした。
その名も「末広わんこ専用 水飲みスペースごく〜ん」
う〜〜ん、地域のわんこたちにも密着!!
最近はフルーツサンドの具になれる顔ハメパネルも新設されたそうです。
*フルサンの具になる店主!!笑
スーパーの域を超越したスイーツは注文方法がエモい!
私が特におすすめをしたいのは、店内の一角にあるテイクアウトのスイーツコーナー。
鮮魚コーナーの上に突如として現れるスイーツメニュー!!
勝さんが研究に研究を重ねたスイーツはどれも絶品なのですが、
今回は「八百屋のメロンソフト」を注文。この注文方法がユニークなんです。
しつこいですが、スイーツコーナーは鮮魚コーナーの一角に陣取っています。
まずはベルを鳴らして注文です。
注文をすると注文票が渡され、レジに誘導されます。
レジに行ってお会計を済ませ、また鮮魚コーナー、いやスイーツコーナーに戻って、もう一度ベルを鳴らして、会計済と書かれた注文票を渡し、ここからようやく調理スタートです!!
店内の様子を見ていると、店主の近藤さんがメロン一玉持ってキッチンに向かっていました。
その姿にもうテンション爆上がり!まだかまだかとソワソワします。
一回目のベルを鳴らしてから約10分。
ようやく来ました!メロ〜〜〜〜ンソフト。
店頭にある飲食スペースでいただきます。
いいでしょ〜、背景の車、テントのオレンジ色でガッツリオレンジかぶりの写真。
いかにも愛媛!!
味はと言うと、これぞ八百屋のフルーツ!というメロンが濃厚なアイスクリームに負けないしっかりした味で、とにかくうまい!!
しかしなんともこの独特な注文方法に加え、店のPOPや商品名・・子供のころに経験していたらきっと脳裏に焼き付くはず!実際子連れのお客様も多くいらっしゃいました。
※ソフトクリームは、冬季中販売をお休みしています。
末広マートはスーパーではなく「地域密着型の食の遊園地」と言っても過言ではないように思います。
私は知らない土地を旅する時には、必ずと行ってよいほどスーパー巡りをします。
スーパーはその地域の食文化がすべて詰まっているように思えて、ちょっと気の利いたお土産から、地域の食を堪能できる場所だと思うのです。
末広マートは愛媛旅行に来る方々に是非とも足を運んで欲しい、食のエンターテインメント店でした。