地域にガッツり愛される「まじめ」な大衆食堂!

太養軒

50年以上地元に愛される老舗大衆食堂

名物は、スタミナ満点の〇〇〇定食

2月某日。寒さのピークも過ぎた今日この頃、春本番に向けてスタミナをつけたいライターのフロリダです。

スタミナ作りにまずは食事から!ということで栄養たっぷりのメニューを求めて松山市にある老舗大衆食堂にお邪魔しました。

入り口には満腹感しかないメニューの数々

さっそくお店の前にずらりと並んだメニュー写真の前で記念撮影。どれもボリューミーです。

ここは愛媛大学や松山大学のほど近く、道後温泉からも2kmの距離にあるその名も「太養軒(たいようけん)」。名前からしてスタミナが付きそうです。

どうですか!この店構え。長年愛されてきたであろう大衆食堂に間違いありません。はやる気持ちを抑え、店内へ。

車通りの多い道沿いに異彩を放つ

THE大衆食堂な面持ち

「いらっしゃいませ」と迎えてくれたのは店主の高須賀翔平さん。さっそくお話を伺います。

食堂おなじみ漫画コーナーと年季の入ったメニューをバックに三代目店主の高須賀さん

 

太養軒を継いだ三代目おすすめのガッツ定食

高須賀:太養軒はこの地で開業して50年以上経ちます。私は三代目の店主です

フロリダ:三代目!ということは家業を継いだのでしょうか?

高須賀:いえ、初代の息子さんが二代目としてお店をされていたのですが、健康上の理由で閉店することになってしまったのです。閉店後のお店に後継者募集の貼り紙があったのを見て、これはと思い応募しました

松山市出身で、自身も中学生の頃から太養軒の味に慣れ親しみ、学生時代から飲食業など様々な職種で働いていた高須賀さん。応募一番乗りのやる気を認められ、初代店主の元で修行をし、見事太養軒は復活したのでした。2011年に高須賀さんが店主となってはや12年。地域に愛される秘訣がありそうです!ここは是非おすすめメニューを注文したいと思います。

高須賀:ガッツ定食とカレーライスがおすすめですね。お客様の多くがその二派に分かれます(笑)

フロリダ:ガッツ定食!さきほどのメニュー写真で見た大盛りのカレーも捨てがたいのですが、なんと言ってもそのネーミング!まさしく私が求めていたメニューに違いありません。ガッツ派閥に入ります!ガッツ定食お願いします!

高須賀:かしこまりました!

注文を受け、厨房に入る高須賀さん。

高須賀:二代目の頃、中華のメニューも多かったんです。なので設備も中華料理向けのコンロがあったりするんですよ。でも二代目は「うちは大衆食堂だ!」というプライドがありました

そんな大衆食堂の誇りを感じる厨房。中華鍋で山盛りのもやし、玉ねぎ、キャベツ、にんじんと卵が強火で炒められていきます。別のフライパンで焼いた豚バラスライスを盛り付けて完成!

中華鍋を使い強火で野菜と卵を炒めます

豚肉が乗せられ、秘伝のタレ投入!

高須賀:はい、お召し上がりください

どーん!ガッツ定食!美しい肉野菜炒め!

キタ!これがガッツ定食!山盛りの野菜炒めに豚肉がきれいに並んでいます。さらにはタレがひたひたにかかっています!

タレがたっぷり、お皿ひたひたにかかっています

では、いただきます!
もぐもぐ・・甘辛の味付けが最高!

「くっ!ガッツがたりない」・・のでガッツをいただきます!

ふと思いつくフロリダ

とにかくごはんが進みます!これは・・。

ふと思いつき肉と野菜をオンザライス!この際一緒に食べちゃいます!

山盛りご飯に肉野菜炒めをオンザライス!

残った甘辛タレもごはんにかけ、一気に完食!ごちそうさまでした!!

タレも残さず完食!ごちそうさまでした

フロリダ:おいしかったです!ついついごはんに乗せちゃいました

高須賀:ありがとうございます!そうやって召し上がるお客様は多いです。「ガッツ丼」はまさにごはんに乗せて提供していますよ。野菜メインのヘルシーな料理なので女性の方、お昼のサラリーマンにも人気です

フロリダ:なんといってもタレが最強ですね

高須賀:しょうゆベースの甘辛ダレです。実はお店を復活させて、このタレを売って欲しいと問い合わせがちょこちょこあったので、商品化したんです。徐々に売れ出しています

家でもガッツ!ガッツ定食の味がご自宅で味わえます

これは嬉しい!家でもガッツをチャージできる魔法のタレです。

 

太養軒と周囲の期待に三代目は!?

さて太養軒の看板メニュー、ガッツ定食。初代の頃からある定番メニューなのだとか。50年続く味をしっかり守り続けています。それにしても、太養軒復活に周囲の期待が大きかったのでは?

高須賀:初代の頃のメニューは「グァッツ定食」で、ガッツの気合いが溢れていた頃を懐かしむお客様もいらっしゃいます(笑)お店の再開への皆さんの期待ですか・・プレッシャーが半端じゃありませんでした。(復活)オープンして1年はつらかったですね。二代目がされていた中華のメニューの提供をやめたり、カレーの味も変えたりと、自分たちの味を出したかったんです。
2、3年経って、だんだんと受け入れられてきましたが、いまだに「これでいける!」という手応えはありません(笑)ガッツ定食の味も、昔を知るお客様から「炒めが甘いよ」と意見をくれたりして、まさに育ててもらいましたね

再開当時を振り返る高須賀さん

謙虚に(・・まじめ!)復活した太養軒を10年以上切り盛りする高須賀さん。毎日顔を見せる常連客も付きました。

高須賀:今、20年ぶりとか30年ぶりに来てくださるお客様がいらっしゃいます。そのこと自体はすごく嬉しいのですが、当時は初代や二代目が経営していたわけです。同じように、僕たちがお店を始めてから来てくれたお客様が、10年後、20年後に思い出して、例えば子育てが落ち着いて、またお子さんと一緒に来てくれるような、そんなお店にしたいですね

ガッツ定食以外にも美味しそうなメニューがたくさん

最後に愛媛の「まじめ」について聞きました。

高須賀:お店を手伝ってくれている学生たちは「まじめやなー」と思いますね。今の若者は遊んでも一線を超えなかったり、挨拶もできますし

現状維持ではいけないと言う店主・高須賀さん

フロリダ:それは未来が明るいですね!こちらは謙虚な高須賀さんに「まじめ」さを感じましたが

高須賀:天狗になっても仕方がないと言いますか。もちろんそういう状況でも無いのですが。今のままでお客様が来てくれているからそれでいい、というような現状維持ではいけないと感じています。お客様ありきで、これからも来てもらえる環境をいかに整えるかを考えています。上を目指して挑戦したいですね。先ほどの学生や若者たちにも、挑戦する大人の姿を見せたいと思っています

50年以上愛されるガッツの味と太養軒。三代目店主、高須賀さんは伝統の味、大衆食堂を守りつつ、現状に満足することなく、挑戦し続けています。 ごちそうさまでした!

ガッツの姿を横からもう一度

太養軒

愛媛県松山市道後一万7-13

TEL:080-4991-1104

営業時間:11時〜15時 17時〜22時

定休日:なし(不定休あり)

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