愛すべきおもてなし町中華

櫻花

開店前からフライングして食べたくなる町中華

鬼北町で愛される、まじめで最高のおもてなし

ライターの鴫山です。南予・鬼北町に、大道芸人の方が営む中華料理屋があるという噂が…
なんだか楽しそうだ!と思い、早速鬼北町に向かいました。

田畑や山々に囲まれ、のどかな景色が広がる鬼北町。
鬼ヶ城山系の北に位置することから「鬼北」という地名になったのだそう。
天気にも恵まれ、車の窓を全開にして気持ちの良い風を浴びながら、目的地「櫻花(おうか)」を目指しました。

到着!!
あざやかな桜のイラストが描かれた看板が目印です!

車を停めていると、
「こんにちは!」
と、店主の坂本さんがマスク越しでもわかるとびきりの笑顔で、出迎えてくださいました。

早速、お店についてお話を聞くことに。

「櫻花」は、店主の坂本さんと奥さんが2人で切り盛りされている中華料理店です。 店主の坂本さんは、料理人になってなんと30年。鬼北町が地元で、喫茶店を経営されるご両親の元で育ったそうです。

元々料理が好きで、10歳から料理を始めたそう。コック帽にあこがれて洋食の料理人になりたかったが、お父さんに連れていってもらった中華料理屋さんで、炎を上げて鍋をふる姿に憧れ、中華料理を志したそうです。
そのときに「誰もやってないことをやれ」というお父さんの一言も大きな影響があったのだと語っていただきました。

坂本さん:鬼北町に中華料理屋は、うち(櫻花)しかない。

年をとっても夫婦2人で無理なくできるお店にしたくて。
ガチガチの中華というよりは、地元でサッと食べれる町中華です。
外食という硬い感じではなく「ちょっとお腹へったな〜、櫻花にいこうか」くらいの気楽な感じで来れるお店にしたいんです。

誰でも馴染む家庭的でマイルドな優しい味付けで、飽きのこない味を心がけているのだそう。「薄味にしてください。濃い味にしてください。ピーマンを抜いてほしい」というリクエストにもできる限り答えているそうです。
お店が混んでいる時などはササッと食べて出てくれるお客さんも多いので、お店の回転にも貢献してくれていると語ってくださいました。

鴫山:お客さんに喜んでもらいたいという気持ちがメニューでも伝わってきます。
坂本さん:コロナの時にも常連さんがテイクアウトをしてくれてなんとか乗り越えられました。本当に皆さんに感謝しています。お客さんに支えられていることを強く感じでいます。

坂本さんの謙虚さと、お客さんへの愛が凄く伝わってきました。

ここで、気になっていた「大道芸」について聞いてみることに!

鴫山:大道芸人さんでもあるという噂を耳にしたのですが…
坂本さん:そう!バルーンアーティストなんです。

なんと!
中華料理店の店主だけではなく、プロのバルーンアーティストだったことが発覚!
10年前に景品でもらったバルーンアートがうまく作れず、悔しくて独学で習得した坂本さん。息子さんが通っていた保育園で披露したら、他のところからも声がかかるようになり、あちこちでパフォーマンスを行う様になったそうです。
お店に貼られた素敵なチラシも発見!以前は、バルーン教室も開催されていたそうです。
「色んな人に、笑顔で楽しんでもらいたい」という熱い想いが伝わってきました。

そこで、もうひとつお店に入ってすご〜く気になっていたことを質問!

店内を見渡すと…

ヤギ!ヤギ!ヤギ!

坂本さんの背中にも「ヤギ飼ってます」!

鴫山:店内に入って、ずっと気になってたんですが…なぜヤギなんですか?!
坂本さん:ヤギね!ヤギ飼ってるんですよ!!ちょっとこれ見て〜!

急いでiPadを持ってきてくれた坂本さん。(インスタ投稿もヤギがたくさん!)
坂本さん、今日一の笑顔で、テンション爆上がりです!

坂本さん:シロちゃ〜ん!!
鴫山:え?!まさかのライブ映像ですか?!

ご自宅の庭にいる、ヤギーズの様子をiPadで常に見ることができるそうです。
iPadで坂本さんが話しかけると、ヤギーズがこっちを向いてくれました!

コロナでとべ動物園に行けず、子どもたちを遊びに連れていってあげられなかったので、奥さんの親戚がたまたま飼っていたヤギを1頭譲ってもらったところから飼い始めたそう。お店で残った野菜くずなどをヤギにあげているので、エコにもなっていると笑顔で語る坂本さん。

どこまで楽しいお店なんだ〜〜

ヤギのお話で盛り上がりすぎて、開店時間が近づいてきてしまいました!
その時、外にバイクや車が。

坂本さん:急いで一番人気の料理をつくります!開店前だけど、すでにお客さんが駐車場に来てくれてるんですよ〜!

開店前でも、準備ができているとフライングで中に入ってもらうのだという坂本さん。
どこまでも、お客さんの気持ちに寄り添う素敵なお店です。
特別に厨房を見せていただくことに!

おいしそ〜な酢豚の香りと、中華ならではジュ〜というフライパンの音が聞こえてきました!
ついに、待ちに待った人気メニュー「Aランチ(酢豚とエビ天のセット)」の登場です!

鴫山:おいしそう〜〜!ニヤニヤが止まらない…
坂本さん:酢豚のあんが特にこだわりなんですよ!

いただきます!!(ワクワク)

鴫山:おおおいしい〜〜〜〜〜!!
え、信じられないくらいおいしいんですけど…(幸せ)
酢豚のあんも優しい味で最高ですね!エビ天も脂っこくなくて、これ何個でも食べれちゃいます!
坂本さん:酢豚のあんをエビ天ですくって食べてみて!これも最高だよ〜!

鴫山:ん!ほんとだ!そのままでもおいしいし、あんにつけてもおいしい…二度楽しめますね!
坂本さん:そうでしょ〜〜?!

ボリューム満点なのに、マイルドな味付けなので、普段少食のわたしもペロッと食べちゃいました。一番人気の定食、Aランチは、このボリュームで900円!
これは、週何度も食べに来たくなる気持ちわかります!

おいしく定食をいただいていると、厨房から声が!

「見て見て!これ〜!」

そこには燃え盛る炎が!

「これが、僕が憧れた炎!!」

おぉ〜!!

拍手をするわたしたちに、満面の笑みで返してくれた坂本さん。
本当に料理が好きなことが伝わってきました。

店内に大きく貼られた、にら豚ラーメン(750円)のチラシ。
こちらも人気メニューとのこと。
しょうゆラーメンに、にら豚炒めをのせて食べたお客さんが「絶対にメニューにした方がいいよ!」というところから生まれたメニュー。

ラーメンの出汁も毎日とっていて、料理に使う野菜は自分で育てたり、地元野菜を仕入れているそうです。

もうひとつ気になっていたことを、厨房に向かって質問してみました。

鴫山:「櫻花」という店名の由来は何ですか?!
坂本さん:鬼北町には桜の名所があるんですよ〜!それと、開業の時に桜の花びらと同じ数の5人で始めたので「桜」をつけたかったの。桜は毎年必ず花が咲くので、この店も同じ様に必ず咲く様にという思いから付けました。「櫻」の漢字は中華屋さんっぽくしたかったから!(笑)

店名まで愛が溢れていた〜〜!

最後に、「あなたにとっての“まじめ”」とは何か、聞きました。

坂本さん:来てくれる人に最高のおもてなしをすること初心を忘れないことだな〜。

坂本さん:鬼北町に来た時は櫻花に来て、気軽に町中華を楽しんでください!!

帰り際に、ヤギーズの可愛らしい手作りストラップもお土産にいただきました!

最後まで、おもてなしの心が尽きない素敵な場所「櫻花」。

「ぜひ、帰りにうちのヤギ達を見て帰ってね!」
場所も丁寧に教えていただき、ヤギーズ達にも会ってきました!

自宅前のヤギがいるお庭は、子どもたちや近所の人が集まる場所になっていました。
坂本さんの人柄に、多くの方が集まってくるんだな〜。
わたしも鬼北町に住んでいたら、行きつけになっていただろうな〜と感じました。

今日も「櫻花」は「心を込めて営業中」。

皆さんもぜひ、鬼北町の愛ある町中華にお立ち寄りください!

櫻花

愛媛県北宇和郡鬼北町近永353-4

電話番号:0895-45-0839

営業日:月・火・木~日曜日 11:30~14:00 17:00〜21:00(L.O.20:45)

定休日:水曜日・第2木曜日

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