愛媛の新たなソウルフードへ!優しい甘みの稲荷寿司

道後いなり ゆのや 道後本店

懐かしいのに新しい!
具沢山でちょっぴり甘い稲荷寿司を愛媛の味に!

こんにちは!まじめしライターの岩畑です。
皆さんは道後温泉に行ったことはありますか?私は仕事の疲れをとるため、温泉に浸かりに行くのですが、実はまだ道後温泉本館に行ったことがないんです。
道後温泉本館といえば、平成31年からスタートした保存修理工事が完了し、今年7月11日から全館営業再開するそうです!
この日を待ちに待った人も多いはず!県内だけでなく、遠方の方も道後に来るきっかけになるはず!ということで、今回は道後温泉の近くにある「まじめしグルメ」をご紹介します!

道後駅から降りてすぐ、道後カラクリ時計の真向かいにある「道後いなり ゆのや 道後本店」。道後に訪れた人は目にしたこともあるのでは?
赤いのれんが目印のお店です!

ショーケースには鮮やかな稲荷寿司がズラリ!
道後いなり ゆのやはテイクアウト専門のお店。ということで、食レポの前にインタビューからお届けします。

祖母の思い出の味を届けたい!

迎えてくださったのは、代表の菅 誠輝さん。道後いなり ゆのやが提供する稲荷寿司のアレコレを聞いてみましょう。

岩畑:早速ですが、道後いなり ゆのやの稲荷寿司の特徴を教えてください。

菅さん:僕の祖母の作ってくれた稲荷寿司の味がベースとなっています。僕が料理の基礎を勉強していたのが東京なのですが、その時に食べた東京の稲荷寿司と祖母が作る稲荷寿司の味が全く違うことに驚きました。
祖母や愛媛県内で作られる稲荷寿司は甘味が強いというのが一番の特徴なんです。酢飯も油揚げも甘めの味付け。その中でも祖母が作る五目稲荷は、じゃこ天や筍など愛媛特有の食材が入っていました。この愛媛らしい食材を使う点を全面に押し出したのが、道後いなり ゆのやの稲荷寿司です。

岩畑:おばあさまの味がベースにあったのですね。

菅さん:はい。親戚で集まる時には必ず祖母の作る稲荷寿司が食卓にありました。
店で提供している稲荷寿司は、酢飯など多少アレンジをしていますが、具沢山で甘い味付けは祖母の作る稲荷寿司そのものです。

岩畑:愛媛らしい甘さにもこだわりが?

菅さん:稲荷寿司は砂糖を使っているので、どうしても甘さが引き立ちやすい食べ物なんです。うちはお米と油揚げに出汁を使うことで全体のバランスが取れるようにアレンジしています。
ご飯は久万高原町の原木椎茸の出汁で炊き、油揚げは鰹と昆布の合わせ出汁を使い、酢飯と油揚げが口の中で合わさった時にちょうどいい風味になるよう、工夫をしています。

岩畑:五目稲荷などスタンダードなものもあれば、稲荷を裏返したところに具材がたっぷりと乗った創作稲荷もあり、色々選べるのがいいですね。創作稲荷はどんなメニューがありますか?

菅さん:看板メニューの宇和島鯛めしやねぎとろ、国産牛の時雨煮、今の時期だと鰻や大葉明太などがあります。スタンダードな稲荷寿司は定番の5種と、年に2〜3回味が変わる1種が並びます。創作の方は季節によって旬の食材を使った稲荷を提供しています。もう少し暖かくなってきたらカツオのたたきが、冬になるとブリや牡蠣を使った稲荷が並びます。

旬の食材を使った稲荷寿司を楽しめるだなんて嬉しいですよね!いろんな味の稲荷寿司を食べたくてついついリピートしちゃう予感です(笑)。

岩畑:宇和島鯛めしの稲荷寿司は、愛媛らしさ全開のメニューですね。

菅さん:そうですね。看板商品として愛媛の鯛を使った稲荷寿司を作りたくて。どうアレンジするのが良いかかなり試行錯誤したんです。焼いたり煮たりいろんな味付けで作ったのですが、これといった味になかなか辿り着けませんでした。
違うメニューの開発をしていた時に、鯛とそのメニューを組み合わせたら美味しいんじゃないかな?と思い立ち挑戦してみたところ、相性が良かったんです。そこで鯛を宇和島鯛めしとして商品化しました。
鯛めしのお店で食べる宇和島風鯛めしは、出汁醤油と卵黄を解いて鯛に絡めたものをご飯に乗せて食べるのが一般的ですが、うちの稲荷寿司は醤油ベースのタレに卵黄と胡麻を混ぜ、鯛を漬け込んでいます。鯛を厚めにカットすることで、稲荷寿司を食べる時の食感も楽しめるよう工夫しています。

岩畑:かなり試行錯誤されたんですね。

菅さん:新しいメニューを考える時、まずは寿司ネタから入ることが多かったのですが、試食をしているうちに、寿司として食べる美味しさと、稲荷寿司と組み合わせて食べる美味しさは全く違うことに気がつきました。
稲荷寿司は油揚げの味がしっかり付いていることもあり、上に乗せる食材の味が淡白だと少し物足りないんです。逆に寿司にすると重たく感じるような味付けのものを稲荷寿司と合わせることで、調和の取れた味になるということに辿り着きました。

菅さんのお話から、稲荷寿司と上に乗せる具材の調和をとても大切にしていることが伺えました。この後食べるのが楽しみで仕方がない(笑)。

新たな愛媛のソウルフードへ。道後から発信!

道後いなり ゆのやの取材をしたい!と思ったのは、道後温泉本館の営業再開による道後エリアの盛り上がりもありますが、「稲荷寿司を愛媛県のソウルフードに」という目標を持っているところが気になったからなんです。その辺りも聞いてみましょう。

岩畑:道後という場所柄、国内外さまざまなお客さんが訪れそうですね。

菅さん:そうですね。アジア圏のお客様を中心に、英語圏の方などいろんな国の方がお店にいらっしゃいます。お寿司を食べるとなると、少し敷居を高く感じられる外国の方も多いと思うのですが、その点、稲荷寿司は気軽に食べられるお寿司なので、チャレンジしやすいと思います。たくさんの方に稲荷寿司の味を楽しんでもらいたいです。
愛媛の食材を使って、愛媛でしか食べられないものを、愛媛最大の観光地・道後で提供することで、訪れる人たちが、「愛媛に来たら稲荷寿司を食べよう!」という気持ちになってくれると嬉しいです。

岩畑:道後いなり ゆのやの稲荷寿司の味が徐々に広がり、愛媛定番の味になる日が来るのを楽しみにしています!最後に、菅さんにとって“まじめ”とはなんでしょうか?

菅さん:人との繋がりを大切にすることですかね。お客さんとの繋がり、お店に関わってくれる業者の方との繋がり、お店のスタッフ同士のチームワークもそう。人との繋がりと真摯に向き合い、大切にしていくことが“まじめ”なんだと思います。

きっと、ソウルフードって人から人へ、人から町へ、町から国へと広がっていくものだと思います。その繋がりを大切にしている道後いなり ゆのやは、きっと愛媛の新しいソウルフードとして広がってくれることでしょう!

さてさて、インタビューの内容だけで稲荷寿司のこだわりや美味しさが伝わっている気もしますが…食レポもさせていただきますね。

道後いなり ゆのやのこだわりの味を実食!

道後いなり ゆのやでは稲荷寿司を1つからテイクアウトすることができます。道後を観光する際のお供として、温泉に入った後のお腹を満たすグルメとしても最適!
食いしん坊の私は色々食べたいので、アレとコレと、ソレも!と、気になるメニューを全部購入しました(笑)。

持ち帰って食べるのもいいけれど、せっかくなら道後の雰囲気を味わいながら食べたい!と思い、道後いなり ゆのやから歩いて2分ほどの距離にある、道後公園へやってきました。
広い園内にはテーブルや椅子もあるので、町歩きがてら稲荷寿司をテイクアウトした人にもおすすめの場所です。

それでは広げていきましょう!

見てください!この彩豊かな稲荷寿司を…美しすぎます!
五目稲荷をひっくり返してみると、本当に具沢山!じゃこ天や筍、にんじんがしっかりと混ざっています。

それでは看板商品の「宇和島鯛めし」からいただきます!

醤油ベースのタレと卵黄がしっかりと染み込んだ鯛と、甘く味付けされた稲荷の味わいがベストマッチ!鯛一切れも大きく食べ応えもしっかりとあります。
油揚げからは噛むほどに溢れ出す旨みも感じられて、本当に美味しい!

初夏の時期まで楽しめる鰻の稲荷寿司もいただきます!

甘辛い特性ダレを纏った鰻に、ピリッと引き締める山椒の実が良いアクセント!ふっくらとした身と皮目のパリッと感、少し甘めのしっとりとした稲荷の味と食感の全てが調和していて本当に美味しい!
オープン当初からの人気メニューとのこと、お店で見つけたら絶対に購入して欲しい一品です。

味わいや食感がそれぞれ工夫されている稲荷寿司は、どれも本当に美味しくて感動しました。初夏の訪れを感じる時期、ぜひ道後の町をぶらっとしながら、道後いなり ゆのやの稲荷寿司を味わってみませんか。

道後いなり ゆのや 道後本店

愛媛県松山市道後湯之町3-10
営業時間:10:00〜16:00(※完売次第 営業終了)
定休日:なし
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