北欧香る一軒家レストランで食べる、心温まる料理たち
レストラン ワクセイ
50年愛される“癒しのレストラン”。
チーズフォンデュ、自販機、レンタル…進化し続けるワクセイの魅力
食事だけじゃない、“使えるレストラン”としての新しい形
こんにちは!まじめしライターの堀内です。
今回は、穏やかな人柄のご夫婦が営む、50年以上愛されてきた老舗レストランをご紹介します!



松山市山越にあるレストラン ワクセイ。
外観はおしゃれな一軒家ですが、一歩足を踏み入れると、薪ストーブやピアノが目に入り、観葉植物に囲まれた、北欧の家を訪れたような癒しの空間が広がります。



木のぬくもりと緑に包まれて、まるで旅先でひと息つくような、ゆったりとした時間が流れています。
そんな素敵な雰囲気に包まれながら、早速オーナーシェフである増田さんにお話を伺いました。
堀内:北欧をモチーフにしたお店を創業されたきっかけを教えてください。
増田さん:はい。兄が最初に松山市の三番町でオープンしました。当時はまだチーズフォンデュなんて、ほとんど知られていない時代でしたから、すごく珍しかったですね。兄の奥さんがフィンランド出身で、当時は外国の方自体も珍しかったんですよ。それに奥さんが金髪のとても美しい方だったので、あまりに目立ちすぎて…商売が成り立たなかったんです(笑)。

堀内:始めたきっかけは、お兄様の奥さんの地元の料理だったんですか?店内の雰囲気も北欧っぽいですよね。
増田さん:そうですね。フィンランドの家庭料理を教えてもらって、それをもとに店を始めました。内装は設計事務所に「北欧の雰囲気を出してください」とお願いして作ってもらったんです。薪ストーブや置き物など、空間づくりにもこだわっています。


堀内:とっても素敵です!初めて訪れましたが、何度も来ているかのような落ち着く空間ですね。とても気になっていたのですが、お店の名前の由来は何ですか?
増田さん:兄がUFOに凝っていて。宇宙とか惑星に興味があったんですよ。それで「惑星(ワクセイ)」って名前を付けたんです。奥さんの出身のフィンランドに行っていたのも、宇宙や自然に魅せられていたからなんです。
堀内:そうだったんですね。お店の名前には、お兄様の想いやロマンが詰まっているんですね。ワクセイさんの料理はとても美味しいと好評ですが、レストランとしてだけでなく、レンタルスペースやワークショップもされていると聞きました。どのような工夫をされていますか?
増田さん:「お店を食事だけじゃない用途でも使ってもらいたい」という想いがあって、定休日の月曜と火曜を貸し出し用に開けています。キッチンも使えるので、台湾から来た方々が、ホテルで食事に困って、自分たちで料理を作って召し上がっていましたね。ケーキ作りが趣味の女性が、ご家族を招いてキッチンでケーキを作るという使い方もありましたよ。
堀内:とっても効果的ですね!ワークショップは、今までどんなものがあったんですか?
増田さん:アクセサリー作りのような女性向けのワークショップがありましたね。あとは、薪ストーブの前で写真のポートレート撮影に使われたこともあります。あと、「ナシ婚」といって、挙式や披露宴をしないスタイルとして、ここで一軒家貸し切って自由に結婚式を挙げる方もいます。
堀内:店内の雰囲気がとても落ち着いていて素敵だから、すごくいい思い出になりますね。この空間づくりについて、大切にされていることはありますか?

増田さん:そうですね、“癒しの空間”を目指しているんです。店内には観葉植物を多く配置しているんです。テーブルも木製で、ゆったりした作りにしていて、他のお客様の目も気にせず過ごせるようにしています。うちで提供している料理って、急いで食べるものではないでしょう?だからこそ、ゆっくりくつろいでもらえるような空間にしたいと思っていて。
堀内:音楽も落ち着いていて心地いいですね。
増田さん:ありがとうございます。昭和の頃の落ち着いたBGMを流しています。

堀内:外にある自販機が気になりました。
増田さん:全国的にも珍しいと思うんですが、チーズフォンデュの自動販売機を置いています。テレビの取材も来ましたよ。今は、アメリカ風ピラフ、フランス風ピラフ、アヒージョ、ケーキも販売しています。
堀内:家で手軽にチーズフォンデュが楽しめるのはとてもいいですね。入り口にあったポップコーンの機械も貸し出しされているんですか?
増田さん:はい、イベントや学園祭、地域の行事などで使われています。売り上げも好調みたいです。
堀内:なるほど。レストランとしての魅力はもちろんですが、それ以上に、地域に開かれた“使える場所”として親しまれているんですね。
いよいよ実食!人気No.1「チーズフォンデュ」で温まる
雰囲気だけでなく、料理の味も気になるところ。たっぷりとお話を伺ったあとは、いよいよ実食です。
まずはお店の人気No.1メニュー、チーズフォンデュを注文しました!



ぐつぐつと音を立てながら運ばれてくるお鍋に、テンションが一気に高まります。
贅沢に使用されたスイス産チーズは、コクが段違い。しっかりとした味わいなのに、驚くほど重たくなく、パクパクと食べ進められるのが魅力です。ウインナーや野菜、パンとの相性も抜群。

野菜の甘みとチーズの塩気が溶け合い、口に入れた瞬間、幸せが広がる一皿です。

次は、ウクライナの代表的な鍋料理「ボルシチ」をいただきます。真っ赤なスープの色は、ビーツの鮮やかさによるもの。
牛肉とたっぷりの野菜を、5〜6時間かけてじっくりブイヨンで煮込んだこのスープは、旨みがしっかりと染みわたっています。

特に印象的だったのは、大きめにカットされたビーツ。ホクホクとしていて、まるでじゃがいものような優しい食感です。


仕上げにサワークリームを添えると、スープがまろやかに変化し、また違った味わいが楽しめます。
体の芯からぽかぽかと温まる、まさに冬のごちそうです。


続いていただいたのは、スウェーデンの伝統料理「ヤンソンの誘惑」。全国的にも珍しい、アンチョビ入りのポテトグラタンです。カリッと香ばしいポテトに、塩気の効いたアンチョビのアクセントが絶妙で、まさにクセになる味。クリーミーで濃厚ながら、ぺろりと食べられてしまいます。
料理名の由来は、菜食主義者だったヤンソンさんが、この料理の香りにどうしても抗えず、誘惑に負けて食べてしまったという逸話から。その名の通り、思わず手が伸びてしまう逸品です。
“癒し”と“挑戦”が同居する場所

最後は、増田さんの想いを伺いました。
堀内:記事を読んでくれる方に伝えたいメッセージはありますか?
増田さん:記念日や特別な日にお店を使ってもらったら絶対いい思い出になると思います。母の日、バレンタインとかは演奏も入れるし、バレンタインはチョコフォンデュのコースもある。誕生日で来る人も多い。お誕生日にはサプライズできる花火とキャンドルで素敵なサプライズを演出できます。
堀内:最後に「まじめし」というメディア名にちなんでお聞きしているのですが、増田さんにとっての“真面目”とは何ですか?
増田さん:“いつも何かにチャレンジすること”でしょうか。現状に満足せず、常に目標を立てて前に進むことが大事だと思っています。最近ではAIにも取り組んでいて、人物風やアニメ風の表現を研究しています。どんな表現が受け入れられるか、試行錯誤中です。
取材を通して感じたのは、レストラン ワクセイがただの飲食店ではないということ。そこには、料理への情熱だけでなく、空間、演出、そして新しい挑戦を大切にする増田さんの想いが、しっかりと息づいていました。記念日や誕生日など、特別な日に訪れたくなるのはもちろん、ふと立ち寄った日でも、誰かと温かな時間を共有できる場所です。
レストラン ワクセイ
愛媛県松山市山越4-6-7
電話番号:089-925-0141
営業時間:12:00〜15:00(L.O.14:00)、17:30~22:00(L.O.21:00)
定休日:月・火曜定休