地域の文化と食をつなぐ、「内子いなりや×ストライク軒」の挑戦
内子いなりや×ストライク軒
内子の歴史ある町並みで、100年の老舗料亭と大阪の人気ラーメン店がタッグを組んだ話題のお店の魅力を徹底調査!
まじめしライターの野本鈴夏です!
まじめしライターのほのかさんと、愛媛県・内子町にやって来ました!
かつて木蠟(もくろう)の生産地として栄えた内子には、今も歴史ある町並みが美しく残されています。
中でも「八日市・護国(ようかいち・ごこく)の町並み」は、白壁や木造建築が立ち並び、当時の風情を今に伝える内子を代表するスポットです。

町並みを歩いていると、どこか懐かしく、ゆったりとした時間が流れていて、まるで昔にタイムスリップしたような気分に!
風景を眺めながら歩くだけでも、内子ならではの穏やかな空気を感じることができます。

お目当てのお店にやって来ました!
そんな歴史ある町並みの中にあるのが「内子いなりや×ストライク軒」。
約100年続いた老舗料亭「いなりや」と、大阪の人気ラーメン店「ストライク軒」がタッグを組み、リニューアルオープンした話題のお店なんです。
以前からずっと気になっていたので、今回訪れることができて嬉しいです!

1926年(大正15年)創業の老舗料亭「いなりや」は、地元の人たちの集まりや祝いの席に親しまれ、2階で結婚式が行われることもあったそうです。
昼はうどんや名物の“ジャンボいなり”、夜はサザエや鮎などを囲炉裏で焼き上げる料理が人気で、内子の食文化に欠かせない存在として長年愛され続けてきました。


しかし店主である神山治三郎さん・恵美さんご夫妻の高齢化や後継者不足により、お店の存続が難しい状況に。お店の閉店を検討されていたそうです。
そんな中、「この味と文化を未来へ残したい」と事業承継に名乗りを上げたのが、内子出身の城戸徹さん。
もともと銀行で法人営業や事業承継支援に携わっていた城戸さんは、地域の人口減少や担い手不足といった課題を目の当たりにする中で、「地域を元気にするには、人が集まる場所をつくることが必要」と感じるようになったそうです。
そこで、観光を軸にした地域活性化に取り組む中で出会ったのが、「いなりや」でした。

さらに、この新たな挑戦に力を貸したのが、大阪の人気ラーメン店「ストライク軒」。
ストライク軒は大阪府・天満に本店を構え、「食べログ ラーメン百名店」に7年連続で選出。
さらに、阪神甲子園球場内にも店舗を展開するなど、大阪を代表するラーメン店として知られています。

そんなストライク軒のオーナー・芦田雅俊さんは、実は愛媛県宇和島市の出身。芦田さんは、城戸さんの「地域の文化を未来へ残したい」という想いに強く共感し、今回のコラボが実現したそうです。
こうして誕生したのが、「内子いなりや×ストライク軒」。昔ながらの味を守りながら、新しい人の流れを生み出していく…この場所には、内子ならではの新しい挑戦が詰まっていました。

店内に足を踏み入れると、囲炉裏や座敷席が広がり、どこか懐かしくて落ち着く空間が迎えてくれます。ふっと肩の力が抜けるような心地よさがあり、時間がゆっくり流れているかのようです。


古民家の空間で味わう料理は、日々の慌ただしさを忘れさせてくれそう!


早速メニューをいただきます!
食レポはまじめしライターのこの方にお願いしたいと思います!
内子いなりや×ストライク軒のまじめしとは?
カフェ巡り大好き!まじめしライターのほのかが食レポを担当します!
まずはお店の人気メニュー、中華そばの「ストレート」をいただきます!
鶏と醤油の旨みをベースにしたスープに焼豚、小松菜、めんま、白ネギ、ナルト、海苔を合わせた一杯です。
そして今回は、ストレートに焼豚2枚、海苔2枚、味玉が追加された「MVP」をいただきました!

運ばれてきた瞬間、まず目を引いたのがとろっとろの味玉!つやっと輝く半熟の黄身が本当に美味しそうで、食欲がそそられます。
さらに、麺が見えないほど焼豚が盛り付けられていて、ボリューム感に思わず期待が高まります。

まずはスープからですよねっ!

ひと口飲むと、甘みのある醤油の風味と鶏の旨みがじんわり広がります。
どこか懐かしさを感じる優しい味わいで、気づけばどんどん飲み進めてしまいます!
内子町の精肉店「ミートKIDO」から仕入れた朝挽き丸鶏と、旨みの強い地鶏を使用。
コラーゲンたっぷりに炊き出したスープを、ストライク軒の店主が15年かけて磨き上げた独自製法で丁寧に仕上げているそうです。
さらに、味の決め手となる醤油のカエシには、内子町にある調味料メーカー「森文醸造」の「秘蔵醤油」を使用。
はだか麦の特徴を活かし、砂糖を加えず自然な甘みを引き出した醤油で、フランスやドイツなど海外の高級レストランでも使われているのだとか。
だからこそ、最後まで飲み干したくなるような、まろやかで奥深い味わいになるんですね…!
麺も、甘みのあるスープとしっかり絡み、つるつると箸が進みます。

使われている麺は、東京の製麺技能士・荻原さんによる特注麺。製麺技能士とは、製麺業界における高い技術と知識を認められた職人に与えられる国家資格です。
北海道産小麦をベースに、季節によって九州・長野・三重県の粉をブレンドしているそう。天然由来のモンゴルかんすいを使用しており、四国4県の中でもここでしか味わえない特別な麺なのだとか!
トッピングも盛りだくさんで、中でも印象的だったのは、やっぱり味玉!
内子にある養鶏場「イヨエッグ」のハーブを食べて育った「EMハーブ卵」を使用しています。
しっかりカエシが染み込んでいて、お箸では持ち上げるのが難しいほど柔らかい!
ぷるぷるの白身と、濃厚な黄身の組み合わせがたまりません…!
ひとつひとつの素材にこだわりが感じられ、細部まで真摯に作り込まれたことが伝わってくる一杯でした。
続いては、必食の100年いなりずし!こちらは、「いなりや」で提供されていた元祖ジャンボいなりを受け継いだ一品です。「いなりやに来ていなりずしを食べないのは、来店していないのと同じかも…!?」と言われるほど、欠かせない逸品なんです。
見てください! “ジャンボ”という名前にふさわしい、インパクト抜群のビジュアル!


食べる寸前からふわっと柚子の香りが感じられて、もう美味しいのが確定されています!


ごぼうやちくわ、しいたけ、かまぼこなど、たくさんの具材がぎっしり!甘く炊かれたおあげが、季節の具材と酢飯をふんわり包み込んでいます。初めて食べたはずなのにどこか懐かしい気持ちにさせてくれます。
長年愛され続けてきた伝統の味は、新しく生まれ変わった「内子いなりや×ストライク軒」の看板メニューとして、今も多くの人を魅了していました。ぜひ中華そばと一緒に味わってみてください!

続いてご紹介するのは、ラーメンと一緒に味わいたいメニュー「ヘタレ丼」です!

白ご飯の上に、焼豚の端くれをたっぷり乗せ、甘辛いタレをかけた一品。
これもう、絶対美味しいやつですよね…!
お米には愛媛県産コシヒカリを使用。できる限り精米したてのものを使い、浸漬や寝かしの時間、炊き方にこだわりながら、ガス火でふっくらと炊き上げているそうです。
それでは、こちらもいただいていきます!

焼豚とタレの旨みがご飯に染み込んでいて、思わず夢中でかき込みたくなる!シンプルな一品だからこそ、焼豚の旨みやお米そのものの甘みが際立っています。
最後にいただくのは、「TKM(卵かけ麺)」です!
今回は、ねぎ・かつおぶし・レモンをトッピングしてみました。

使用している卵は、イヨエッグのブランド卵「人生これか卵(らん)」。濃厚な黄身の旨みが特製平打ち太麺によく合います!


麺はつるつる・もちっとした食感で、卵とダシがしっかり絡み、小麦の甘みや旨みをダイレクトに感じられました。
トッピングのレモンの爽やかさが加わることで後味はさっぱり。これから暑くなる季節にぴったりの一品です。
そして最後のお楽しみがこちら…!残った卵とダシに、「ストッパー飯」を合わせて、〆の卵かけご飯に!
1杯で2度楽しめる、満足感たっぷりのメニューでした!ごちそうさまでした!
食レポはここまで!野本さんにバトンタッチします。

お腹も心も満たされたところで、ここからは城戸さんに、この場所にかける想いを詳しく伺っていきます。
野本:老舗料亭「いなりや」の伝統を受け継ぎ、新しい風を吹き込んだこの場所。
オープンしてからの反響は凄まじいですよね。
城戸さん:飲食店って、年齢や立場を問わず、誰でも気軽に来られる場所なんですよね。ありがたいことに、最近はラーメンやいなりを目的に、若い人たちが内子へ来てくれるようになりました。新しい人の流れが生まれているのを感じます。

だからこそ、地方にはまだまだ可能性があると思っています。「関西の有名店が、地方で挑戦するからこそ面白い」。
地方にいても第一線で面白いことができるし、アプローチ次第では海外とも繋がれる。
そんな可能性を、これからの未来を担う若い世代にも伝えていきたいですね。
野本:お話を伺って、地方にはまだまだ大きな可能性があると改めて感じました。これから実現していきたいことについてもぜひ教えてください。
城戸さん:目指しているのは、内子を“第2・第3のふるさと”と思ってくれる人を増やすことです。「毎年この時期になったら内子に行こう!」と、自然に思い出してもらえるような場所になれたらいいなと思っています。
単なる観光地としてではなく、内子を人たちが自然と集まり、交流が生まれる場所にしていきたいと思っています。「内子いなりや×ストライク軒」が、人と人、人と地域をつなぐ“HUB”のような存在となり、そこから新しい町の魅力やつながりが広がっていければいいですね。

野本:ここからさらに新しい内子の魅力が広がっていきそうですね!最後に、城戸さんにとっての「まじめ」とは何か、教えてください。
城戸さん:「誰かのために、自分の人生を楽しむこと」ですね。自分の仕事や日々の挑戦を本気で楽しむことが、そのまま誰かのためにつながっていく。食材へのこだわりも、内子という場所への向き合い方も、突き詰めていくと「自分が楽しいからこそ、誰かのためになる」という考え方に行き着きます。
内子の歴史や文化を大切にしながらも、自ら楽しみ、新しい風を吹き込んでいく城戸さん。その情熱こそが、内子の未来を照らす“まじめ”の形なのかもしれません。
ぜひ皆さんも、内子の町並みを歩き、この場所でしか味わえない時間を体感してみてください。

内子いなりや×ストライク軒
愛媛県喜多郡内子町内子2738
電話番号:080-2226-8126
営業時間: 11:00〜14:00 、18:00〜21:00(土曜日 17:00〜20:00)
定休日:火曜・日曜夜
Instagram:@uchiko_inariya_strike