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「夢は宇和島でアカメを釣ること」コロチキ・ナダルさんが愛媛の釣りを考える

愛媛エリアでのレジャーとして人気が高い、釣り。最近は、釣りを楽しみながら働くワーケーションの地としても注目を集めています。そこで今回は、釣りが趣味で、よしもと釣り部「BDM(ボウズだけは免れ隊)」にも所属する、人気お笑いコンビ・コロコロチキチキペッパーズのナダルさんに、愛媛での釣りの魅力やワーケーションの可能性をまじめに考えてもらいました。

中1で釣りに目覚める。海釣りをして、魚を捌いて食べるのが好き


――今日はナダルさんに釣りの魅力を教えてもらいながら、愛媛での釣りやワーケーションについて、お考えをお聞きしたいと思います。

ナダル

わかりました。僕に声をかけていただいて、ありがたいです。釣りが本当に好きなので。

――いつ頃から釣りがお好きだったのですか?

ナダル

中学一年生の頃からです。当時は、近くの川で生き餌を使った餌釣りをしていました。小魚や鯉が釣れたので、家の庭に池を掘って、釣った魚を飼っていたんです。ポンプを使って水の流れをつくり、水のろ過が行われるように試行錯誤して。昔から魚は好きですね。今も家で飼っています。金魚ですけどね。

最近は、ルアー(擬似餌)を使った釣りをよくやります。ミキの亜生がブラックバスを釣るのが好きで、一緒にやりだして。東京に来てからは三代目J Soul Brothersの山下健二郎くんと仲良くなって、海に出てシーバス(スズキ)を釣るようになりました。海釣りも楽しいですね。食べられる魚を釣ると、釣った後の楽しみもあるので。

――釣りたての魚を食べることも?

ナダル

はい。自分で魚を捌きますよ。3枚おろしにして刺身で食べるとか。本当においしいですよね。釣りたてよりも、少し寝かせて熟成させるほうが、甘みが出ておいしい魚もあります。そういう調理法を知っていくのも、楽しいですね。

最近は休みがなかなか取れないのですが、仕事を兼ねて釣りに行く機会もあって、ありがたいです。「よしもと芸人釣り部」の活動で釣りに行くことも多いですし、亜生と2人で釣り番組(BSよしもと『亜生とナダルがゆる〜く釣り旅やっちゃってる 』)をしているので、そのロケを楽しみにしています。


ヒラマサが釣れた!? 「何が釣れるかわからない」が楽しい!


――最近の釣りで、印象に残っているエピソードはありますか?

ナダル

船などに乗らず、岸からする釣りを称して「陸(おか)っぱり」というんですが、最近「湾奥のプリンス」と呼ばれるプロの釣り人の大野ゆうきさんに、陸っぱりから硬いルアーを使ってシーバスを釣る方法を教えてもらいました。めちゃくちゃ難しいんですよ。見よう見まねだとあんまり釣れない。大野さんに詳しく教えてもらって「なるほど、これくらいの深さのところを、こんな速さで動かすんや。あんまり動かしすぎても釣れへんのや」とわかった。その通りにやってみたらうまくいって、スズキとコノシロが釣れました。

あとはジグと呼ばれる、鉛やタングステンなどで作られたルアーを使って、ヒラマサを釣りに行ったときのこと。魚がかかった、と思ったらめちゃくちゃ引いたんですよ。ぐーーーって、すごい力で。船に乗っていたのがベテラン船長だったので、その引いている様子を指差して「ヒラ、ヒラ」って。よし、ヒラマサだ、と思って釣り上げたら……ヒラマサじゃなくて、でっかいヒラメでした。まあ「ヒラ」ではあったんですけども。


――大きいですね!

ナダル

70cmくらいあったんちゃうかな。刺身や煮つけで食べたんですが、めちゃくちゃうまかった。釣りって、水中からあがってくるまで、どんな魚が釣れたのかわからないじゃないですか。「何がかかったんだろう」ってワクワクする瞬間が、また楽しいんですよね。


――魚がかかるのを待っている時間は楽しいんですか?

ナダル

楽しいんですよ。つい集中しちゃって無言になります。こないだも釣り番組のスタッフさんに「誰も喋らないロケってあるんですね」って言われました。「今、動いたか? なんだ?」なんてやっているうちに、3時間くらいは過ぎますから。

大学時代に愛媛の「おさかな館」へ。「世界で1番」の海で釣りをしたい


――ナダルさんは 近畿大学農学部水産学科のご出身ですよね

ナダル

はい。近畿大学といえばクロマグロの研究で有名です。完全養殖に成功し……まあ僕はマグロじゃなくてトラフグの研究をやっちゃったんですけど。


――(笑)その大学時代に、愛媛県にいらっしゃったことがあると伺いました。

ナダル

そうです、そうです。もともと水族館の飼育員を目指していたので、大学の3回生か4回生の頃、学芸員の資格を取るための研修で、虹の森公園おさかな館(愛媛県松野町の道の駅、虹の森公園まつの内にある水族館。四万十川の淡水魚を中心に展示している)にお世話になりました。2週間くらい滞在して。実は今でも、おさかな館のスタッフさんとは交流があります。優しいんですよ。みかんを送ってくださったり、「魚捕ったよ」って動画を送ってくださったり。今度ぜひ、子どもを連れて遊びに行きたいと思っています。愛媛での研修は楽しかったですね。僕が訪れた当時は、おさかな館でフクロウを飼っていたんですよ。普段は大人しいんですが、僕が近づいたときだけは暴れまくっていました。きっと賢い鳥なんでしょうね。


――愛媛にはたくさん釣り場があって、一年を通じてさまざまな魚を多彩な仕掛けで釣ることができます。「愛媛でこんな釣りをしてみたい」と思うものはありますか?

ナダル

カツオが釣れると聞いたんです。(愛媛県愛南町の深浦漁港は、生鮮カツオの水揚げ量が四国1位)。カツオの旨さは四国に勝るところがないと思うので、ぜひ釣って食べたい。ああ、腹減ってきますね。それから僕は、日本三大怪魚のひとつと言われるアカメを釣るのが夢なんです。知り合いが宇和島でアカメを釣ったと言っていたので、僕も挑戦してみたいと思います。釣ったことのない魚を釣るのが、また楽しいんですよ。愛媛はさまざまな種類の魚が釣れるのが、魅力的ですね。

先日ロケで、瀬戸内海の島々からなる町、愛媛県上島町を訪れたのですが、そこで案内してくださった船長が「世界中を旅してきたけれど、この海が世界で1番だ」とおっしゃっていました。島々に囲まれて、本当に綺麗な海でしたよ。みんな、日本にこんなに美しい場所があるってことを知らないんですよね。そこでは陸っぱりからタイやチヌが釣れるらしいです。陸っぱりからタイって、なかなかないと思います。ヨットで海に出て、風を感じながら釣りをすることができるとも聞いて、最高やなって。家族と一緒にぜひまた訪れたいですね。

まずはアジから。雄大な自然を感じながら釣りを楽しんで


――最近はテレワークが普及し、働き方が多様化しているので、レジャーを楽しみながら働く「ワーケーション」にも注目が集まっています。愛媛で釣りを楽しみながら働くということについて、どのように思われますか?

ナダル

うわあ、最高ですね。めっちゃいい。僕もこないだロケで訪れて、本当に楽しかったですから。愛媛は自然が豊かなので、景色を楽しみながら働いて釣りして…って、最高ですよ。地域によってさまざまな釣り方があると思うので、そこでしかできない釣りを調べて行くのもいいですよね。

僕も仕事でさまざまな場所を訪れるのですが、合間の時間があれば、できれば釣りをしたいと思っちゃうんですよ。以前は、大阪で夕方仕事が終わったら、レンタカーを借りて京都まで行き、夜まで釣りをして、早朝に起きてまた釣りをして、そのまま大阪のなんばグランド花月へ、なんて日もありました。その日はクッタクタになりまして、えらいもんで舞台は全然ウケなかったですね(笑)。


――ワーケーションをきっかけに、はじめて釣りにチャレンジすることもできるでしょうか。

ナダル

できます、できます。まずは堤防などからアジを釣って、食べてみてはどうでしょうか。生き餌を使った釣りなら、実は割と簡単に釣れるんですよ。今はYouTubeとかを見れば魚の捌き方もすぐわかりますし、アジの身は柔らかいので、本格的な出刃包丁なんてなくても捌けます。刺身はもちろん、アジフライや塩焼きにしてみてください。めちゃくちゃうまいですよ。

釣りの魅力は、必ず釣れるわけではない、何が釣れるかわからないということ。毎回決まったものが釣れるとしたら、飽きると思うんですよ。そうではないから「どうやったらうまく釣れるんやろ」とか「この魚を釣るには、どんな釣り方が合うんやろ」とか、試行錯誤することができて、楽しい。今日はどんなものが釣れるだろうってワクワクします。そして、釣りをきっかけにいろんな人との繋がりができるのが嬉しいですよね。


――愛媛県では、県外の方から見た県民性のひとつである「まじめ」を統一コンセプトとして、もっと愛媛のことを知ってもらう「まじめえひめプロジェクト」を展開しています。

ナダル

なるほど。芸人でいうと和牛の水田さん(愛媛県伊予市出身)は、確かにまじめですね。綺麗好きですから。除菌にまじめです。

――では、ナダルさんにとっての「まじめ」とは?

ナダル

う〜ん、なんやろな。僕は、自分自身のことをまじめな人間だと思っています。テレビに映っている時は、クズだとか、まじめじゃないと見られることが多いんですけど、あれは番組側に追い詰められているからです。「まじめな人間でも、余裕がなくなったら、こんな風にめちゃくちゃになるんだな」と思って見ていただけたらと思います。釣りに対しても、もちろんまじめです。ロケの合間、みんなが休憩していても、僕だけはまじめに取り組んでいることもありますから。…こんなお話をしていると釣りがしたくなりますね。愛媛、行きたいなあ。


取材・文/塚田智恵美  撮影/木原隆裕

ナダル

1984 年 12 月 23 日京都府生まれ。
吉本興業所属のお笑いコンビ「コロコロチキチキペッパーズ」のボケ担当。近畿大学 農学部水産学科卒業。趣味・特技は釣り。よしもと釣り部「BDM(ボウズだけは免れ隊)」のメンバー。BSよしもと『亜生とナダルがゆる〜く釣り旅やっちゃってる』(金曜23:00~23:30)では、釣りを通して自然の楽しみ方や魅力を紹介している。

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