鯛めし もとやま　本店

ライターの眞弓莉沙子です！
みなさんは「鯛めし」と聞くと、どんな料理を想像しますか？一般的には、鯛とお米をお出汁で炊き込んだものを想像する方が多いのではないでしょうか？
実は、愛媛県には鯛めしが２種類あるんです。
１つは、鯛とお米を塩、醤油、昆布などで味付けして炊き上げる「松山鯛めし」。そしてもう１つは、生卵をといた醤油の中に、鯛の刺身や海藻・薬味を混ぜ合わせ、ごはんの上にかける「宇和島鯛めし」。

宇和島鯛めしは、愛媛県の南部に位置する宇和島市のソウルフードで、観光客にも人気の郷土料理となっています。今回は、そんな宇和島鯛めしをご紹介します！

元々は漁師めし？歴史ある宇和島鯛めしをいただきます！

宇和島鯛めしは、南北朝時代から江戸時代まで日振島（ひぶりじま）を拠点に活躍していた伊予水軍がまかない飯として食べていたのがはじまりと言われています。
諸説ありますが、船の上で、魚の刺身と茶碗酒で酒盛りをしたあと、酒の残った茶碗にごはんを盛り、醤油をつけた刺身をごはんの上にのせ、どんぶりにして食べていたそう。海の民のアイデアが詰まった、漁師めしです。

現在では、愛媛観光ではかかせないご当地グルメとして、さまざまなお店で宇和島鯛めしが提供されています。
今回は、松山城のすぐ麓の松山ロープウェー商店街の中にある「鯛めし もとやま　本店」にお邪魔します。

店内は、至る所に宇和島鯛めしのポスターや鯛がモチーフのアイテムが。宇和島鯛めしのお店ならではの店内です。
早速、宇和島鯛めしをいただきたいと思います。今回は「もとやまの宇和島鯛めし じゃこ天セット」を注文！あわせて、愛媛みかんジュースもオーダーしました。

やってきた宇和島鯛めしセットは鯛の刺身がたくさんのっていて、とっても豪華！鯛はお刺身のままでもおいしくいただけそう…

見ているだけでお腹が空いてきたので、いただきます！！…とその前に、宇和島鯛めしには食べ方があるので、ご紹介します！

まずは、生卵が入ったタレをかき混ぜます。

かき混ぜたタレの中に薬味と海藻、鯛の刺身をすべて入れ、タレを具材ごとご飯の上にかけます。これで宇和島鯛めしの完成です！

卵と混ぜ合わせたタレが鯛の刺身と絡まりキラキラしていて、食欲をそそります！

卵の甘みと出汁の旨みが絶妙に合わさって美味しい！鯛の刺身もぷりぷりして食感も楽しめます。なにより、鯛のお刺身をこんなにたくさん食べられるなんて贅沢すぎる…！これは食べて損はない！

セットのじゃこ天もいただきます！
じゃこ天も愛媛県のソウルフードのひとつ。小魚を皮付きのまま骨ごとすりつぶしたすり身を揚げたものです。

ほどよく歯応えがあっておいしい！添えてある大根おろしに醤油を垂らして、一緒に食べるとまたさっぱりとした味になります。

キーワードは”地産地消”食材にこだわった宇和島鯛めし

このおいしいお料理には、一体どんなこだわりがあるのか？店長の重見 留美子さんにお話を伺います。

眞弓：お店はいつ頃オープンされたんですか？

重見さん：2018年12月28日にオープンしました。オープンして6年目になります。

眞弓：そうなんですね！この松山ロープウェー商店街には、特に宇和島鯛めしのお店がたくさんありますが、「もとやま」さんで提供されている宇和島鯛めしの特徴を教えてください。

重見さん：鯛めしにつけるタレは、秘伝のタレを使っているので、他の店舗さんとは違う味が出せていると思います。あと、鯛の刺身の量が多いのも特徴だと思います。

眞弓：本当に、食べていて鯛のお刺身の量の多さには驚きました…！使用している食材へのこだわりを教えていただけたらと思います。

重見さん：愛媛産のお米、愛媛で採れた卵、愛媛で獲れた鯛、あとは愛媛の人にとって親しみのある麦味噌など、地産地消にこだわった食材を使用しています。
鯛は宇和島の養殖鯛を仕入れているので、通年で変わらぬ味を提供できています。

眞弓：愛媛の食材を隅々まで楽しめるのはすごく魅力的ですね！セットのじゃこ天もすごくおいしくて、食べやすかったです。

重見さん：じゃこ天は、最近特に人気ですね。鯛の仕入れをしているお魚屋さんからじゃこ天も仕入れているんです。特徴としては、じゃこ天特有のじゃりじゃりとした食感が少ないので、とても食べやすいと思います。

旅先ではその土地の食材が使われたお料理を食べたいもの。地元食材をふんだんに使った料理を楽しむことができる「もとやま」は、旅行での食事にぴったりのお店です。

お客様の思い出の1ページに残るお店を目指して

松山城へ登るロープウェイ乗り場がある松山ロープウェー商店街には、多くの観光客が訪れます。「もとやま」へ訪れるのは、松山城へ観光に来たお客様が多いそうです。

眞弓：お客様は観光客の方が多いとのことですが、初めて宇和島鯛めしを食べられる方も多いかと思います。召し上がられたお客様はどういった反応をされますか？

重見さん：やっぱり豪華だというお声が一番多いですね。

眞弓：県外の方にとったら、たくさんの鯛の刺身がのっていること自体、驚きですもんね。

眞弓：お店を営業している上で大切にしていることを教えてください。

重見さん：観光で来られるお客様にとっては、お店へ来たことは旅行の思い出の1ページになるから、「このお店に入ってよかった」と思ってもらえるよう、美味しい料理を提供することや接客などを頑張っています。

眞弓：最後に、重見さんにとって”まじめ”とは何か、教えてください。

重見さん：なんでも素直にやる、ということは”まじめ”だと思いますね。おいしいと思って食べてもらいたいという気持ちが、素直にお料理の味にも出てくると思います。
あとは、自分で選んだ道は正しいと信じて、妥協せずやるということが“まじめ”ですかね。

食材のこだわりはもちろん、旅先でのお食事を楽しんでほしいという純粋な気持ちが、「もとやま」の宇和島鯛めしのおいしさの秘訣になっているのかもしれません。
愛媛・松山へお越しの際は、ぜひ「鯛めし もとやま　本店」の宇和島鯛めしをご賞味ください。

鯛めし もとやま　本店も参加する食のイベント＜foodiscovery＞（フードディスカバリー）のイベント詳細はこちら！
>>https://foodiscovery.jp/