とんかつ川島五郎
ブランド豚第1号の岩中豚を使用した高級とんかつ!
東京でしかお目にかかれないブランド豚が愛媛で楽しめる!?
ライターの眞弓莉沙子です!
皆さんは、高級ブランド豚・岩中豚(いわちゅうぶた)をご存じですか?
東京食肉市場銘柄豚協会指定第一号に認定された岩手県産の銘柄豚で、岩手以外では東京でしかお目にかかれないレアな商品なんだそう。
そんな岩中豚を使ったとんかつを食べられるお店が、なんと愛媛県松山市にあるそうなので、行ってみました!
道後温泉から車でおよそ10分。やってきたのは、2023年12月にオープンした「とんかつ川島五郎」さんです。
実はこのお店は、愛媛のスーパーなどでよく見かける和風万能だし“やすまるだし”を生産・販売している、髙橋商店が運営しています。
大きく“泰”と書かれたインパクトのあるパッケージが印象的!
出汁を生産している会社がなぜとんかつ屋さん…?と気になるところではありますが、それはまた後ほど伺ってみたいと思います。
さて店内へ!中は落ち着いた雰囲気です。壁には“岩手県で育まれた最高級豚”と書かれ、ショーケースには岩中豚のブロックが!店内の岩中豚推しに期待値が高まります…!
「とんかつ川島五郎」人気のメニューを実食!
さて、期待が高まる中、早速注文!今回は、ランチで1番人気のヒレかつランチ、そして上ロースかつ丼をオーダーしました。
まずは、ヒレかつランチから!
運ばれてきてまず印象に残ったのは、砥部町で作られている陶磁器・砥部焼。窯元・雲石窯さんの食器が使われていて、食器からさっそく愛媛らしさが伝わってきます。
愛媛らしさは、食器だけではありません。お米は、愛媛のブランド米「ひめの凛」。炊き上がりはツヤツヤと輝いていて、冷めてもおいしいといわれるお米です。
お味噌汁にはもちろん、髙橋商店の“やすまるだし”の出汁。味噌は大洲市の矢野味噌の天狗味噌が使われています。
随所に愛媛らしさを感じつつ…それでは、いただきます!
や、やわらかい…!岩中豚の特徴として、その肉質の良さがあげられるのですが、本当に柔らかくておいしい!ヒレ肉だけあって脂身が少ないので、味もしつこくなく、箸がどんどん進みます。衣もサクサクしていて、食感が楽しい!あっという間に平らげてしまいそう。
ちなみに、ランチやその他セットは、ご飯・キャベツ・お味噌汁がおかわり自由なんだとか。これは極限にお腹を空かせていかないともったいないですね…。
さて、もう1品は、上ロースかつ丼。
器からはみ出そうなほどに載せられた大きなロースカツを色濃い卵でとじていて、口にする前から間違いなくおいしいだろうとわかります。
見てください、この厚さ!ボリューム満点のカツ丼、いただきます!
ロースカツはやわらかさと脂身のあまさが相まって、最後までおいしくいただけます!
卵も濃厚でロースカツとマッチしています!
ご年配の方でもペロッと完食!?「とんかつ川島五郎」のとんかつの魅力
おいしい食事をしたあとは、統括店長の八束 重徳さんにお話を伺います。
眞弓:まず、出汁を作っている髙橋商店さんがどうしてとんかつ屋さんをオープンしたのかが気になったのですが、その経緯からお聞きしてもよろしいですか?
八束さん:会長がとんかつのお店を出したかったというのが理由で。東京の目黒に、会長が好きだったトンカツ屋さんがあるんですけど、そのお店の店主が会長の先輩で、そのお店に僕が3ヶ月ほど修行をしに行ったんです。
眞弓:そうなんですね!3ヶ月というと短いようにも感じるんですが、修行はいかがでしたか?
八束さん:結構長かったですね(笑)。ずっと愛媛に住んでいるので、東京暮らしに馴染むまでが大変でした。料理自体は、昔から料理人として働いていたので、修行自体はあまり苦ではなかったです。
眞弓:このお店で使われているブランド豚についてなのですが、岩手県産の岩中豚を取り扱うようになったのはなぜですか?
八束さん:たまたま修行した先のお店で岩中豚を使っていたので、その流れでこのお店でも使いたいということで東京から仕入れることになりました。
眞弓:初めて岩中豚を食べたのですが、特にロースは脂が多いにもかかわらず、味がしつこくないのが印象的でした。
八束さん:油も違うし、パン粉も岩中豚に合わせたものを東京から仕入れているので、胃にもたれない感じになっていると思います。
脂を気にせず次々と食べ進められたのは、パン粉や油のこだわりがあってこそ。
ご来店されるお客様は、県内の方がほとんどだそうで、中でもご年配の方が多いそう。
眞弓:とんかつなのにさっと食べられるので、ご年配のお客様が多いんですかね?
八束さん:ご年配の方でも、皆さんペロッと食べて帰られるので、驚いています。残すところはあまり見たことがないですね。昔は、とんかつが高級品だったんじゃないかなと思うんですよね。だから、ご年配のお客様が多いんじゃないかなと思います。
眞弓:お客様にとっては、自分へのご褒美など、少し贅沢なランチをしたいなと思った時に訪れる場所にもなっているかもしれませんね。
目指すは高級店!妥協を許さず“まじめ”に取り組む
眞弓:食材のこだわりはもちろんかと思いますが、お店を営業している上で大切にしていることはなんですか?
八束さん:高級店を目指しているので、お店が綺麗なことはもちろん、お客様に満足して帰ってもらえるような接客も心がけるようにしていますね。
眞弓:暖簾をくぐった瞬間から、落ち着いた料亭のような上品な雰囲気が漂っていたのは、そのためなんですね。オープンしてまだ間もないですが、今後の展望などありましたら教えてください。
八束さん:髙橋商店は、ラーメン屋さんと高校の寮の学食、そして愛媛医療センターの食堂と、このお店を含めて4つ飲食関係の経営をしているんですが、その統括を僕が担当しているので、このお店も若い世代に渡しつつ、育てていきたいなと思っています。
眞弓:若い方がお店で活躍して、盛り上げていく姿が見られるのは素敵ですね!
眞弓:最後に八束さんにとって、“まじめ”とはなにか、お聞かせください。
八束さん:ちょっとサボろうか、と思って、妥協してしまいそうな瞬間もあるんですけど、それは仕事中にはしないように心がけています。やっぱり、“まじめ”にちゃんとせんといかんですよ(笑)
眞弓:食材のこだわりから見ても、一切の妥協を許さない姿勢が感じ取れました!八束さんのその”まじめ”さがこれらのおいしいお料理を作り上げているんですね。
とんかつ以外にも、岩中豚をはじめとしたこだわりの食材をふんだんに使用したメニューが揃っている「とんかつ川島五郎」。
上品な雰囲気の中で贅沢ごはんを楽しみたい時は、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか?
とんかつ川島五郎
愛媛県松山市樽味4-14−11
電話番号:089-907-1757
営業時間:ランチ 11:00〜14:00/ディナー 18:00〜20:30
定休日:水曜日