丸万でしか食べられない!元祖穴子のたたき

さかな工房 丸万

カウンターに並ぶ魚介がその日のメニュー!
「旨いさかな×気さくな大将」
創業明治12年の老舗さかな屋を取材!

はじめまして!さかな さかな さかな~ さかなを食べると~♪…頭の中はおさかな天国。
まじめしライターの石船です。【ふね】で覚えてください!
今回がライター初挑戦ですが、ずっと気になっていたお店を取材させていただけるということなので、張り切って行ってきます!

さかな屋の4代目大将が始めた魚料理店

伊予鉄いよ立花駅から北へ徒歩5分。昔ながらのお店が並ぶ拓南通り西商店街にある【さかな工房 丸万】さんへお邪魔しました。

店内へ入ると、目の前に広がるカウンターのさかな達。これはテンションが上がります!
毎朝、大将の丸山さん自ら買い付けに行き、常に20~30種類の魚介を並べているとのこと。

コの字型のカウンターと小上がりの座敷を合わせて18席程度あり、家族、友人、お一人での利用のほか団体での貸し切りにも利用できるそう。

店内にメニュー表はなく、カウンターから魚を選んで好きな食べ方を注文したり、その日の気分や予算を伝えると、要望に応えた料理を提供してくれます。

今回は、【元祖穴子のたたき】と【大将のおすすめ】をいただくことにします!

料理をご準備いただきながら、大将の丸山さんにお話を伺っていきます。

石船:こちらはさかな屋が始まりと伺いましたが、創業されてどのくらいになりますか?

丸山さん:もともと私はさかな屋のせがれで、創業は明治12年。私で4代目。25年くらい前に、魚市場でさかな屋の組合の理事長になったんだけど、常勤でお昼まで帰れなくなった。さかな屋は午前中が勝負だから、仕事にならなくなったんだよね。
魚を捨てるわけにいかないから、夜営業の魚料理のお店にシフトしたのが始まりかな。
最近、似たようなこと言ったな~(笑)あ、YouTuberだ!

石船:YouTubeにも出られてるんですか!?

丸山さん:出てるよ。テレビは、もう60回くらい出てるかな。この間はYouTuberが来て、朝5時から夜9時までずっといたんだよ。

石船:だから取材に慣れているんですね!テレビを見てきましたってお客様も多いんじゃないですか?

丸山さん:そうだね、7年前に「孤独のグルメ」に出たんだけど、すごい影響力あったね。検索すれば、過去の放送すぐ見れる時代じゃん?だから、いまだにそれを見て来ましたって人がいるね。

石船:県外からのお客さんも多そうですね。

丸山さん:県外7割、よっぽど県内の方から嫌われているのかな(笑)

そんなインタビュー中にも、3、4件予約の電話がかかってきていました。

丸山さん:ほらね、仕込んでたかのように電話かかってくるでしょ?(笑)
今の人は、東京からだよ。

石船:お席は予約で埋まることが多いんですか?

丸山さん:ほぼ、予約で埋まることが多いかな。3か月先まで予約とるけど、常に100件は入っている。今日は、東京、神奈川、大阪、韓国から来るし、夏休み中は里帰りの家族連れが多い。

石船:小さいお子さん喜びそうですね!

丸山さん:喜ぶよ、友達になるもん(笑)

石船:当時から、このようにカウンターに並べるスタイルなのですか?生け簀に魚がいるお店はよく見かけますが。

丸山さん:そう、このお店になってからはこのスタイルだね。生簀は泳いでてピチピチしてて良いような気がするかもしれないけど、魚のうま味は死んでから出るんだよ。そこで食べなきゃなんない。歯ごたえやコリコリ感を気にする人は生簀のほうがいいかもね、けど私はお刺身とかも熟成派!メロンだって、硬いものより熟して柔らかくなってからのほうが美味しいでしょ?魚にも肉にも食べごろがあるんだよ。

石船:それが、大将のこだわりなんですね!料理のメニュー表ないのはもともとですか?

丸山さん:最初はあった!よくある居酒屋メニュー的なものも出していたけど、1年間くらい経ってやめた。うちのいいところを出すために得意分野の全部魚料理に切り替えた。もともと8割は魚料理だったけどね。
今日は穴子のたたき、あまぎのから揚げ、鯛どんぶりを作ってみようわい。

石船:ありがとうございます、楽しみです。

あまぎを指さす大将

鯛丼を仕込む大将

元祖穴子のたたきを実食!

ということで、料理が完成したようです。
皆さん、穴子のたたきって聞いたことがありますか?カツオのたたきなら聞いたことがあるけど、、、という方がほとんどではないでしょうか。
私も初めて聞きました。しかも“元祖”!?
それもそのはず、大将のオリジナルメニューだからです!

まずは、元祖穴子のたたきから!

楽しみにしていた穴子のたたきは、炙ってあるので皮目は香ばしく、脂ものっていて美味しい!!
薬味のネギともみじおろしと一緒にいただくと、これまた最高です!

続いて、あまぎのから揚げ!
こちらの魚、愛媛では“あまぎ”ですが、イボダイ、ウオゼなど地方によって呼び名が変わるそうです。

「二度揚げしているから頭から全部食べれるよ」とのことなので、頭からガブリ!

熱い!けどうまい!
頭から全部食べられるといっても、正直バリバリ、ボリボリと少し口に残ったりするのかなと思っていましたが、、、全然違う!
頭はサクサクで、身のほうはフワフワ!軽い!抹茶塩とも合う。魚の頭がこんなに美味しいとは驚きです。

締めは、鯛丼!

「しっかり、底のほうから混ぜる、混ぜれば混ぜるほどうまくなるよ」
大将に言われた通り、底からしっかりと混ぜていただきます!
熟成されたねっとりした鯛の切り身と黄身、甘いたれと白米が合わさって絶品です。

「来てくれた人に喜んでほしい」

石船:今後、お店をどのようにしていきたいですか?

丸山さん:もう歳も歳だから、いけるとこまでいくしかないよね!後を継ぎたいっていう若い子がいないこともないけど、うまくやれればいいなーと思っている、タイミングとか難しいけどね。
今の店は自分の色を出しすぎているからね。すぐに、こんなベラベラしゃべる代わりはいないからね(笑)
とりあえず、私としては、今、来て喜んでくれている人たちが、しばらくは喜んでもらえるように続けるしかないかな。
今のところは、来た人を幸せにできているので、幸せを売るジジイをいつまで続けられるかだね(笑)

石船:最後に、丸山さんにとっての「まじめ」とは?

丸山さん:人を喜ばすこと!せっかく来てくれた人が、嬉しがって帰る、ありがとうって言いながらお金を払う、また来るって向こうが勝手に言って帰る、これは喜んでないと出ない言葉だから。
それを聞きたい。だから一生懸命やっている。

ときおり冗談も交えながら、インタビューに答えてくださった丸山さん。
インタビューを通して、さかなへのこだわりはもちろん、お客さんに喜んでほしいという丸山さんの“まじめ”さを伺うことができました。
愛媛・松山にお越しの際は、旨いさかなと気さくな大将がいる【さかな工房 丸万】さんへ、
ぜひ、足を運んでみてください。

さかな工房 丸万

愛媛県松山市祇園町3-21
電話番号:089-921-7242
営業時間:17:30~22:30(L.O.22:00)
定休日:水曜日

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