今治市、秘伝のタレのうなぎ屋

うなぎ 菊松

およそ10年前、松山と菊間にあった伝説的なうなぎ店が奇跡の復活!?

当時の味が今治でオープン!うなぎの旬は実は○○!夏じゃない!?

今治市松本町にやってきました。ライターの山本清文です。
今回はうなぎです。

2022年2月14日にオープンしたばかりのお店です。
「新しいお店!?」と思ったそこのあなた。ただの新店ではございません。

実は、愛媛県松山市馬木町と今治市菊間町にかつてあった超人気のうなぎ屋さんで働かれていたお二人(松山店の田中譲さんと、菊間店の高橋邦幸さん)がおよそ10年ぶりに再び一緒にお店をオープンされたのです。

田中譲さんにお話を伺います。

山本:今回はよろしくお願いします。元々はどちらで働かれていたんですか?
田中さん:松山市馬木町のうなぎ屋で長く働いていました。多くの支持をいただいたお店だったのですが、様々な理由からやむを得ず、閉店したんです
山本:私は、菊間店が実家に近かったので、幼いながらに親、親戚、みんなうなぎ屋さんの大ファンでした。本当に愛されていたお店でしたよね。伝説的なうなぎ屋さんですよ

人気のあったかつてのお店のお話を伺います。

田中さん:いや、ありがたいことに。本当に忙しい人気があるお店でした
山本:当時のお店、何が人気の秘密だったんですか?
田中さん:それはやっぱりタレですね

メニューはシンプル!

山本:どういうところが違うんですか?
田中さん:そうですね。元オーナーの秘伝の味付けなんです。うなぎをつければつけるほど美味しくなるんです
山本:うなぎ屋さんにとってタレとはどんな存在ですか?
田中さん:もう命ですよね
山本:すごい!菊松さんのタレはどんなタレなんですか?
田中さん:実は当時働いていたお店のオーナーが作って持ってきてくれているんです

入り口には手書きの書!&看板。

山本:え!じゃあ完全に当時のタレの味がいただけるんですか
田中さん:そうなんです。オーナーをはじめ様々な方のお力添えがありまして。本当にありがたいことです

店内の様子。カウンターと座敷。座敷はとても落ち着いた雰囲気。

山本:うなぎは修業が長くかかるというイメージですが、こちらではうなぎをどんな風に焼くんですか?
田中さん:そういわれますね。では、焼くところを、お見せしましょうか
山本:よろしいですか!?

と、いうことで特別に厨房を見せていただけることに!楽しみです!

これが菊松さんの地焼き!メディア初取材!

山本:もうおいしそう!立派なうなぎですね!
田中さん:そうですね。このうなぎも当時と同じ仕入れ先のうなぎなんですよ
山本:じゃ、タレもうなぎも焼き方も完全再現じゃないですか!
田中さん:そうなんです。国産のうなぎの美味しさを味わっていただきたですね
山本:では、焼いていただけますか?

美味しさの秘密を語っていただきます。

田中さん:うちは、串を打つのではなくて、地焼きという焼き方なんです
山本:ほう、地焼きの良さというのはどういうところなんですか?
田中さん:地焼きの良さは、うなぎの美味しさがそのまんま伝わってくるということですね
山本:関東の焼き方が違うというのは聞いたことあるんですが
田中さん:関東の方は、蒸してから焼いたり、生臭いのが嫌だからとか、ちょっと脂を落としてあっさり食べたいという方がいらっしゃいますね

これが伝説の味のタレ!

山本:そういう違いがあるんですね
田中さん:もちろん好みがありますからね。それぞれの焼き方や食文化の違いもありますから。 わたくしどもは、うなぎ本来の味を知るにはこの地焼きがいいのかなと思い、この焼き方でやらせていただいています

見事な焼き目!タレをつけるとご覧の通り!

山本:タレをつけると香りがたまりませんね!
田中さん:そうですね(笑)美味しく焼きます!

どっぷりつけています。タレがより美味しくなります。

焼きあがったら手際よく切り分けて、ごはんの上に!

仕上げのタレ!もうたまりません!

ということで、出来上がりました!菊松さんのうな重(並)です!

ライター山本は、うなぎの香りを浴びて、もはや、我慢の限界。
ではいただきます!

手を合わせていただきます!

山本:いただきます!・・・・・うまー――――い!!これはすごい!うなぎがふっくら!そして、皮はパリパリ!身の方は香ばしくて、中はふわふわというか、トロントロンです
田中さん:よかったです(笑)
山本:そして、このタレ!見ていたら3回くらいつけていましたよね?タレの味がしっかりしているのに、くどくない。本当に美味しいです
田中さん:このタレが美味しいと言われる理由ですね

感動がおさえきれません!

山本:このうなぎ!タレがしっかり染み込んでいるのに、表面がサクサク。皮面がパリというのがすごいです。まるでミルフィーユのような、外と中で同じうなぎとは思えない食感が生み出されていますね!?いや、これは衝撃!本当に美味しいうなぎです!!
田中さん:そんなに喜んでいただけたらよかったです(笑)

あっという間に完食!これは伝説のうなぎ店の味、完全復活です!!
と、私は昔の記憶が蘇ってきました。

山本:僕、菊間のお店で小さいころに、うなぎの骨せんべいを食べていたんです。あれが美味しくて
田中さん:骨せんべい、ありますよ!
山本:えー――!あるんですか!?

うなぎの骨のおせんべい。懐かしむのはきっと私だけではないはず。

山本:懐かしい!昔食べた味、そのままです!また食べられて嬉しい!
田中さん:骨せんべいも人気ですね。でも、下処理に時間がかかるので、いつもあるわけではないんです。カウンターにおいてあるので、あったらラッキーですね(笑)

レジカウンターのところには破格の値段のうなぎのおにぎりとひつまぶしが!

どれもお得なものばかり。見つけたらラッキー!?

山本:ところで、田中さんは馬木町のお店が閉店した後は何をされていたんですか?
田中さん:松山市にあるうなぎ店で8年ほど店長をさせていただいていました
山本:えー!どちらで!?
田中さん:〇○というお店です
山本:うわー!名店!行かせていただいたことがあります。そこも人気店ですよね!?
田中さん:ありがとうございます(笑)。そこも忙しくさせてもらっていました
山本:こちらは、どういった経緯でお店をオープンすることになったんですか?
田中さん:いつか自分たちで店をやりたいなと思っていたんです。お店を1から始めるというのは本当に大変なことです。特にうなぎ屋というのは価格も高価ですし(笑)
山本:高級なイメージですね
田中さん:愛媛県内も多くのうなぎ店があります。どこも美味しいうなぎを提供するために日々がんばっていらっしゃると思います。もちろんライバルなんですが、同業の方々へのリスペクトの気持ちを忘れてはいけないなと思います
山本:同じうなぎ屋さんだからこそわかることがあるということですか?
田中さん:私も県内のうなぎ屋さんでお世話になりましたし、今回オープンするにあたって、ご尽力いただいたお店があります。(店名は事情により控えますが)本当に感謝しています。でもオープンしたからには、それこそまじめに、美味しいうなぎを作り続けていきたいという思いですね

お話すればするほど、田中さんのまじめさが伝わってます。

山本:いやー、多くの方の思いを背負っての開店なわけですね
田中さん:そうですね。ありがたいですね
山本:今は、どんなこと思い描いてお仕事されているんですか?
田中さん:やっぱり土用の丑の日ですかね?
山本:一番忙しい日ですよね(笑)?
田中さん:今年初めてだから、想像がつかないんで(笑)。びくびくしています(笑)
山本:平賀源内が言い始めたと聞いたことがありますが・・・
田中さん:そうですね。でも、うなぎの旬というか、美味しくなるのは秋ごろかなと。まぁ年中通してお越しいただけたら一番ありがたいです(笑)
山本:確かに!どうなるかわかりませんが、土用の丑の日もがんばってくださいね!

オープンしたばかりですが、すでに噂を聞きつけ、かつての味を求めて遠方から多くの方が訪れているそうです。 まじめな2人の職人のうなぎが、今治の、愛媛の新たな名物としてこれから多くの方の舌を唸らせることは間違いありません。

 

うなぎ 菊松

住所:〒794-0041今治市松本町3-2-2

電話番号:090-7787-3423

営業日: 11:00〜21:00

定休日:水曜日

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