魚が旨い!0〜100歳まで楽しめる食堂
食堂ふじいろ
東京から西条市丹原町に移住した夫婦が営む食堂をレポート!
こんにちは、まじめしライター、野本鈴夏です。
今回ご紹介するのは、西条市丹原町にある古民家の食堂「食堂ふじいろ」。
東京から移住してきた山藤拓哉さん・愛さん夫妻が2025年3月15日にオープンしたお店です。

静かな一角に建つ古民家の引き戸を開けると、店内には昭和歌謡が流れ、どこか懐かしく、ゆったりとした時間が広がっています。そんな温かさのあるお店で、今回たっぷりとお話を伺いました。


西条の環境に惹かれて移住
移住のきっかけは、友人からの「愛媛はいいよ!」というひと言だったそう。実際にしまなみ海道でサイクリングをした際に「いいところだな」と感じた山藤夫妻。
その後、移住ツアーにも参加し、松山や今治などを見て回る中で、最終的に選んだのが西条でした。
拓哉さん:決め手は環境ですね。松山だと東京とあまり変わらない暮らしになると思ったんです。もう少し自然があって、それでいて暮らしやすいところということで西条を選びました。石鎚山もあって、水が綺麗なところも決め手でした。
愛さん:それに移住している人も多いと聞いていたので安心感がありました。東京は便利ですが、手狭に感じることも多くて…。子どもがのびのびと暮らせる環境に魅力を感じました。
野本:西条はお二人にとって、縁もゆかりもない場所だったと思いますが、不安はありませんでしたか?
拓哉さん:不安はあまりなく、愛媛がよさそうで良い物件も見つかったので「とりあえず行ってみよう!」という感じでした。実際に暮らしてみると、子ども同士の交流もあり、ご近所さんに助けられることが多く、いい人たちばかりだと感じています。
実際に暮らす中で感じる人のあたたかさやつながりが、西条の魅力なんだと改めて感じました。
安心して暮らせる環境があるのは、とても素敵ですね!
ご夫婦の想いと“好き”が詰まったお店
棚や壁のあちこちには民芸品や古道具が飾られていて、古道具好きとしては思わず目を奪われます!
それだけでなく、土間が広く取られた独特の内観も印象的で、気になったのでお話を伺いました。
愛さん:元々は入り口も縁側もすべて畳で、それを土間に変えました。
野本:土間があることで空間に広がりが生まれて、とても素敵ですね!民芸品や古道具は愛さんのご趣味ですか?
愛さん:東京にいる頃から古道具やお皿を集めていました。こうしてお店で披露できて嬉しいです!西条に来てからも古道具屋さんと仲良くなって、よく通っています。


こちらにはテーブル席に加え、足を伸ばしてくつろげる座敷もあります。
キッズスペースや子ども用のイス、おもちゃも完備されていて、お子さん向けにジュースやふりかけご飯など、ママやパパがゆっくり食事を楽しめるような工夫がされています。


店名の「ふじいろ」は、お二人の苗字・山藤の「藤」から。
愛さん:私たちらしい色というか、好きなものをいろんな形で表現していきたいという思いを込めました。
古民家の空間にお二人の「好き」が混じり合って、唯一無二の雰囲気が生まれていました。


「食堂ふじいろ」のメニューをいただきます。
色々とお話を伺ってきましたが、ここからはお店のおすすめメニューを実食!
拓哉さんは東京時代、海鮮居酒屋で働いていた経験の持ち主。その時のご縁で、千葉県銚子市の仲買さんとつながりがあり、今もそこから魚を仕入れているそうです。
地元の魚とあわせて、どちらも楽しんでもらえるようにしているとのこと。

そんな「食堂ふじいろ」の料理をいただきます!

看板メニューは、サバ塩炭火焼きとまぐろ刺し定食。注文を受けてから備長炭で焼き上げるサバは、皮はパリッと香ばしく、中はジューシーで脂がのった一品です。
千葉県銚子産の生まぐろは厚切りで、口の中でとろけるような食感が楽しめます。



そして定食を引き立てるのが、ご飯とお味噌汁。お米は西条産の「ヒノヒカリ」を使用し、石鎚山の伏流水・打ち抜きで炊き上げています。
昆布とカツオのだしを合わせたお味噌汁には、今では収穫量が少なくなってきている、希少な「西条海苔」を使用しています。
愛媛といえば甘めのお味噌汁が一般的で、山藤さんご夫妻はそれには驚いたそう!こちらではあえて甘い味噌は使っていないそうですが、それでも愛媛県民にも好まれる、バランスの良い味わいのお味噌汁でした。
素材ひとつひとつにこだわりが感じられ、主菜はもちろん、定食全体でしっかり満足感が得られます!


ランチはワンドリンク付きで、ビールやホットコーヒー、ジュースなどから選べます。
友達とのランチや、ひとりでの昼飲みにも。さまざまなシーンで楽しめるのが嬉しい〜!

続いては、鶏と冬野菜の柚子胡椒南蛮定食!
お肉料理もしっかり充実しています。
メインの唐揚げは柚子胡椒で味付けをしていて、甘辛の南蛮ダレでさっと絡めた一品。
さっぱりとした後味が食欲をそそります。冬野菜、秋野菜と、季節ごとに使う野菜を変えているそう。


素材の力を活かしたメニューは他にも。夜に楽しめる一品料理も豊富です。
美味しさはもちろん、盛り付けや器にも遊び心があって、見た目でも楽しませてくれます。

紅鮭照り焼きのおむすびイクラのせは、スプーンでイクラをたっぷりとかけながらいただくスタイル。 ひと口ごとに贅沢な味わいが広がります。

紋甲イカのウニ和えは、紋甲イカの甘みとウニのコクが重なり合い、シンプルながらも奥行きのある味わいが楽しめます。ほんのりお醤油が効いていて、素材の旨みがより引き立つ一品!

刺し盛り4点は、県内外から届く新鮮な海の幸を贅沢に盛り合わせた一皿。その日の仕入れによって内容が変わるのも楽しみのひとつ!鮮度の高さが際立って、素材の良さを存分に味わえます。

色んな人にとっての憩いの場に
美味しいメニューをいただいた後は、お店についてもう少しお話を伺いました。
野本:今後の展望はありますか?
愛さん:おじいちゃんやおばあちゃん、お子さん連れの方、ひとりでのんびり過ごしたい方など、どんな人にとっても居心地のいい場所になってほしいです。
拓哉さん:うちでは夏祭りやお正月の餅つきなど、小さなイベントも行っています。「ここに来ると楽しいな、何かやっているな」と感じてもらえる場所でありたいです。地域の日常に寄り添う食堂を、これからも目指していきます。
最後に、食堂ふじいろにとっての「まじめ」についてお聞きしました。
愛さん:一言で言うなら、「感謝を忘れないこと」。私たちは移住してきた身でもあるので、「お邪魔します」という気持ちで日々向き合っています。こうして来てくださる方がいることに感謝しながら、来てくれた皆さんに「美味しかった」と感じてもらえるように。それが私たちの果たすべき役割だと思っています。
まるで自分たちの家に招き入れてくれるような、あたたかな空気。その根底にあるのは、「感謝を忘れない」という姿勢なのかもしれません。その想いは、お料理にも空間にも、丁寧に息づいていました。
訪れた人それぞれが、心ほどけるひとときを過ごせる場所です。みなさんもぜひ一度、足を運んでみてください。

そうそう、お店の勝手口では、愛さんが営む焼き菓子屋「おやつやま」が不定期で営業しています。
「山へピクニックに行きたくなる」をコンセプトにしたお店なんだそう!



暖かくなってきたこれからの季節、焼き菓子を片手にピクニックに出かけてみてはいかがでしょうか?
営業日はお店のInstagramでチェックしてみてくださいね!
食堂ふじいろ
愛媛県西条市喜多川457-5
電話番号:0897-47-6581
営業時間:11:30〜14:00、18:00〜21:00(金・土曜のみ)
定休日:不定休