フェザンフィレール
鶏肉とは違う!
鬼北キジの旨味を
全国に届けたい‼
初めまして。愛媛県鬼北町役場の松下です。
普段は道の駅みまを拠点に、キッチンカーで出店しているフェザンフィレールさん。今回は特別に実店舗の敷地内で、実際に提供しているキジの串焼きを紹介いたします。
「鬼北(きほく)キジ」は鬼北町の特産品として生産者が丹精込めて生産しています。町内、県内だけでなくより多くの方々に鬼北キジを知っていただきたい!という思いで取材をさせていただきました。
早速、鬼北キジをいただきます!
フェザンフィレールさんがイベント出店で使用している愛車がこちらです!鬼北町の特産品であることと、鬼北キジというのがわかるようにしてほしいと依頼をして出来上がったこのキッチンカーで、たくさんのお客様をお出迎えします。
どんなメニューを食べることができるのか、皆さん知りたいですよね⁉
キッチンカーで提供される串焼きがこちら!
炭火の香りが画面越しに香ってきますよね!?鬼北キジのおいしさ、伝わりますよね!?
それでは、いただきます!!
伝わりました?この満面の笑み。そして驚きの顔!
「鶏肉苦手なんです…」大丈夫です!
「しつこい脂がちょっと…」大丈夫です!
「内臓は食べられないんです…」大丈夫です!
と、自信を持って言えるこの旨味!
きじミックス串(モモ・ムネ・ササミ)はあっさりしていて部位ごとにお肉の細かさが違います。
きじ皮串は皮とは思えないコリコリとした触感で油のしつこさが全くありません。
せせり串は噛めば噛むほど旨味が出てきて何本も食べたくなっちゃいます。
ぼんじり串はあまり脂がなく、歯ごたえもしっかりしています。ぼんじり好きの私にはかなりヒットした串焼きです。
きじハート串は1串で3羽分と、かなり貴重な串です。後味に残る臭みは全くなく、非常に食べやすいです。
串焼き1本1本の味がそれぞれにあり、役場職員でありながらすべてを食べたことがなかったので、驚きと発見がありとてもおいしくいただくことができました!ごちそうさまです!
鬼北キジへのこだわりとは?
丸石さんは、鬼北キジの生産者が少ないことをきっかけに養殖を始めました。また、生産者が販売した方が、魅力をお伝えできるのでは?と考え、フェザンフィレールを開業し、キッチンカーもスタートしたそうです。
松下:鬼北キジの養殖を始めたきっかけを教えてください。
丸石さん:当時、鬼北町の隣の愛媛県宇和島市に仕事に行っていたんです。職場までかなりの時間を有するため、近場で仕事はないかな?と考えていた時に、『鬼北きじ工房』で町の特産品「キジ肉」の販路を拡大していく内容で募集があり、やりがいがありそうだと考え転職しました。
鬼北きじ工房はキジを加工する施設であり、キジが入らないことには仕事がありません。ただ、キジの生産者が少ないためこのままではキジ自体がなくなってしまう。と思い、鬼北きじ工房からキジの生産者に移行したことがきっかけです。
また、生産者が直接お客様と話さないと、伝えきれない部分があると思っていたこともあり、思い切って生産者となり、思いを直接お客様に届けています。
松下:フェザンフィレールさんのお店はいつ頃始められましたか?
丸石さん:お店を出したのは平成30年~31年に始めました。しかし、新型コロナウイルスの影響と、開業したばかりで今後の見通しが立たなくなってしまい、1号店は閉業しました。当時、今後のことを考え、お客さんが来る事ができないなら、お肉が出向いたらいい。自らがお客様に会いに行けばいいんだ!と思い、キッチンカーを始めました。また、イベントに呼んでいただくことが増えて、なかなかお店をする時間が取れず、現在の店舗は休業しています。
松下:キッチンカーを始めて変化はありましたか?
丸石さん:「車見たよ!」「お兄さん!また来たよ!」と声をかけてくださる方が増えてすごくうれしいです。わかりやすいデザインにしたい!と依頼をして作成したこの車のおかげで声をかけてくださる方が増え、1日にたくさんリピートしてくださる方もいます。また、キッチンカーで出店する際は、トレードマークでもあるキジの帽子被ってお客様をお出迎えします。キジの串焼きは、あえて一般の塩を使っています。実際に口にしたものをご家庭でも味わえるように調味料にこだわらず、お肉の味で勝負しています。
松下:2023年の町内生産の半数以上が丸石さんの育てたキジとお伺いしてますが、ここまで大きくするための苦労や想いはありますか?
丸石さん:今年は7,000羽を出荷しました。育てている場所は、町内2地区、全3か所です。生き物相手なので、3か所での飼育は時間がかかります。また、命の数が増えるので、責任感も大きくなります。
松下:SNSをのぞくと、多数の講習を受講してるのが伺えました。今後、企業拡大等の目標はありますか?
丸石さん:例えば、1羽をどのくらいの金額で売れるのか。商品開発も含めてどのくらいの付加価値を付けることができるのか。を模索しています。鶏と違って1年1サイクルのため、希少価値があるモノになります。その分育てるのに時間がかかるので、見合った付加価値がつけれるよう事業を進めていく必要があると思っています。
松下:近い将来後継者問題に直面すると思いますが、次世代を担う皆さんに求めることはありますか?
丸石さん:これまでの経験がありますので、軽はずみに「頑張りましょう!」とは言えません。ですが、後継者不足になる原因として、高齢化だけでなく、投資にお金がかかることが挙げられます。キジの養殖を検討している方が、一歩目を踏み込みやすい環境っていうのは大事だと思います。
松下:最後に丸石さんにとって「まじめ」とは?
丸石さん:「自分がやりたいと思う事は信じてやり通す。人に左右されず、これからも一途に頑張ります!鬼北町を日本で1番のキジの産地にしたいです!」
鬼北キジの魅力を多くの人に伝えたい!と思う反面、「1度試して美味しくなかったら忘れてください。」と答える丸石さんの想いがすごく伝わりました。生産が少ないなら自分が生産者になったらいいんだ!と思い始めたそうですが、生産から加工・販売までを全て行っているからこそのお話が聞けたりと、鬼北出身の私でも知らなかったお話が聞けました。道の駅やイベントで、このキッチンカーを見かけたらぜひお立ち寄りください。ユーモアある店主がお出迎えいたします。
フェザンフィレール
※キッチンカーは道の駅みまに週末のみ出店。県内イベントに参加する場合もあるので詳しくはインスタグラムをご確認ください。
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