山の上の一組限定宿で絶景を眺めながら食べる朝ごはん

天忠の宿ひろこ

10年間、山の恵みと雲海でゲストを迎え続ける内子町の民宿をレポート!

こんにちは、まじめしライター、野本鈴夏です。

今回ご紹介するのは、愛媛県喜多郡内子町の山間に佇む一組限定の民宿「天忠の宿ひろこ」。
JR内子駅から車で約15分、山道をのぼった先に現れるこの宿を営むのは、女将のひろこさんとご主人のおふたり。

デッキから見下ろす山々の景色は四季折々に表情を変え、冬には条件が揃えば一面に広がる雲海を望むことができます!

今回、そんな絶景の宿で10年間ゲストを迎えてきた夫婦に、たっぷりとお話を伺いました。

この景色を、見てほしかった

宿を始めたきっかけは、この景色を他の人にも見てほしいと思ったことだったというひろこさん。

ひろこさん:この景色を見てもらいたいという気持ちがありました。でも私にとっては日常の風景で、普通のことでした。雲海も当たり前で、別になんとも思っていませんでした(笑)

嫁いできたころからずっと見続けてきた景色は、ひろこさんにとって「あたりまえ」でも、訪れた人には非日常の感動を与えます!「みんな来た時に『ワー』と言ってくれるんですよ!」とひろこさんは笑います。

狭い山道をのぼってくること自体も体験の一部で、それが楽しいと話すお客さんも多いそうです。

1組限定の宿で、週に平均3回ほどの宿泊を受け入れています。四国を一周する旅行客がこの宿を中継地点として使うことも多いそうで、「道後温泉に行ってきました、明日は高知に行きます」というお客さんも!

松山・下灘・広島など、愛媛を軸にした旅行の途中でふらりと立ち寄る人も多いそうです。プライベートな時間をゆっくり過ごしたい方にぴったりの宿なんです。

テレビは置いてありますが、つける人はほとんどいないとか。「自然が好きな人は、鳥の声にすごく敏感ですよ」とひろこさん。鳥の声、山の風、空気のにおい…それだけで十分な時間が流れています。

60歳から準備を始めて宿の開業をしたというひろこさん。本業の引き継ぎが長引いて、63歳まで会社員を続けることになり、3年間は仕事と農業を掛け持ちしていたそうです!

「10年を目標に始めた」という宿業は、今年でちょうど10年目を達成。「続けるかどうか悩んでる」とおっしゃっていましたが、ぜひこの先も続くことを願っています!

ほぼ自家製。山の恵みでもてなす食卓

宿の最大の魅力のひとつが、ひろこさんが作る手料理。今回は朝食をいただくことにしました!

家の裏ではサツマイモやじゃがいも、サラダ菜、ネギなどを自身で育てていて、消費する分だけ収穫。
余った野菜は切り干し大根にしたり、漬物にしたりして加工しています。

ひろこさん:こんにゃくも自分で作っているし、漬物も自分で作っています!
買ったものはあまりないんですよ。野菜もこれ全部手作りで、金柑なども含めてほとんど自家製です。

テーブルに並ぶものをたどっていくと、ほとんどがひろこさんの手仕事であることに気づきます。
彩りも豊かで、どれも美味しそう〜!


そんな豪華な朝食を早速いただきます!

何よりおかずの品数が多いことにびっくり!ひろこさんのおもてなしの心が伺えます。
素材の味を生かしたシンプルな味付けで、毎日食べたくなる料理ばかりです。

庭で飼っている鶏が産んだ卵を使った卵かけご飯も、こちらの朝食の定番。

だし醤油をかけて食べると、産みたて卵の濃厚な旨みとコクが引き立つ、贅沢な卵かけご飯に。
ここだけの味わいに、思わず笑みがこぼれます。

朝食で炭火焼きができるのも「天忠の宿 ひろこ」ならでは。ただ食べるだけではなく、体験をしながら食事をしてほしいというひろこさんの想いから、このような食事体験が提供されています。

一泊二食付きのプランで、夕食も朝食もたっぷりいただけます。冬の時期には、予約限定で雲海を眺めながら朝食を食べられるプランもあるそう。

雲海は見られるチャンスは年々少なくなってきているということですが、絶景を見ながらの食事は別格なので、ぜひ体験してみてください!

天忠の宿ひろこの「まじめ」とは

美味しい朝食をいただいた後は、「まじめ」についてお聞きしました。

ひろこさん:素材を生かすこと。買ったものに余計な手を加えるよりも、素材そのものの良さを大切にしています。

自分で育てた野菜、自分で仕込んだこんにゃく、庭の鶏が産んだ卵。それらを「生かす」ことへのまじめな向き合い方が、天忠の宿ひろこのおもてなしの根っこにありました。「余計な手を加えず、素材そのものの力を信じる。」その姿勢が、食卓のひと品ひと品に宿っているんですね。

グリーンツーリズムが始まったころから、この宿に携わってきたひろこさん。以前は宿泊客と同席してごはんを食べるスタイルが主流でしたが、今はゲストのプライベートな時間を大切にする方向にシフト。時代の変化を柔軟に受け入れながら、変わらない「素材を生かす」姿勢だけは守り続けています。

山の上から見る絶景と、自家製の手料理。
10年間、変わらず続けてきた丁寧な暮らしのそのままが、ゲストへのおもてなしになっています。

狭い山道をのぼった先に待っているのは、山の恵みと、ひろこさん夫婦の温かさ。
みなさんもぜひ一度、足を運んでみてください。


 

 

天忠の宿ひろこ

愛媛県喜多郡内子町立山3105
電話番号:0893-45-0601
営業時間:要予約
定休日:不定休
※詳しくはお店へお問合せください。

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