BARROW DOUGHNUTS

ライターの水島です。今回は子どもが喜びそうな「まじめし」ないかな〜と探していたところ、可愛いドーナッツ屋さんが船ヶ谷町にある！とのウワサを聞いてさっそく向かいました！何やら植物を買うこともできるそうです。どういうことでしょう？

車を走らせると…
見えてきたのは大きな植物たち！え、車に木が生えてる！？
私がいる場所って愛媛だったっけ？となるくらい、急にアメリカンな雰囲気！

と、右ばかり見ていましたが、左にも看板が！

「HINOKI and the green」さん、県内でも人気の園芸ショップです。

入口にはいると！

まるで某ランドの○○○サンダー・マウンテンみたいで、テンションが上がって来ます！
店内にはところ狭しとたくさんの植物がならんでいます。

こちらが代表の光宗さんです！

…写真をお願いしたところ「じゃあ変顔でなら！」と快く引き受けてくれました（笑）

植物に囲まれながら、代表の光宗さんにお話を伺います。

代表の光宗さんは元々、設計事務所を経て造園業者として庭の設計や施工に携わっていて、独立してからは8年目になるそうです。

水島：このお店を始めたのはどうしてですか？
光宗さん：前の店で働いているうちに、だんだん扱う植物の種類が変わってきて…

というのも、多様な植物が増えていく中で、日本に昔からあった園芸業と造園業の形がなくなってきたと感じたそうです。
アメリカに行った時に、家の植物を業者に頼むのではなく、自分たちで植物を選び、植えようとする文化に触れたことに大きな影響を受け、たくさんの植物を置いてお客さんに一つ一つ選んでもらうことを軸にした植物を販売するお店を開くことにしたそうです。

水島：なんだか選ぶというよりか、植物園みたいですね！何種類くらいあるんですか？
光宗さん：わからないんですよね（笑）500は超えてるんじゃないかな
水島：一つ一つ管理するのも大変なんじゃないですか？お水のあげ方も違ったり…
光宗さん：そうなんですけどね、そんなに気にしない様にはしています。お客さんのところへ行った時に場所が変わると環境も変わるので、なるべく自然に、放ったらかしでも生きていけるような環境の水やりを考えています。なので、キレイな姿もあれば汚い姿も込みで見てもらえたらと

植物造園業界入って14年になるという光宗さん。この世界に入ったきっかけは前職の設計事務所で店舗の設計に携わった時に感じた経験でした。
いざ建物が出来てみると、意外と建てただけは何か寂しさを感じていましたが、その時、最後に造園会社が植物を加えた事で、その建物がいっきに賑やかになり、やっと建物が成立して見えたそうです。

光宗さん：建築だけでは足りないし、建築では出来ないことをするっていうのが自分のベースとしてひとつあります

産まれは愛媛ですが、今まで数々の土地に住んだ経験のある光宗さん、愛媛に戻ってきた理由はご両親でした。
東京で仕事をしていた時に一緒に働いていた先輩たちが親を亡くし、地元に帰っていく姿を見て、まだ先の将来のこととは言え、いつかは自分も親のことを考える時期がやってくる。それなら早いうちが良いと地元に戻ることにしたそう。

―インドアで保守的な性格だといいつつ、色んなことをしたい
今後の予定を伺うと、３年間ほぼ休みなしでお店をやってきたので、一度お店を閉めて、
今までとは全く違う新しいアプローチをしてみたいと、植物の売り方や見せ方について、様々な構想を練っていました。
また、愛媛県の若い人たちがどうやったら、自分の仕事に満足してお金を稼いでいけるのか、その場所を作るのに自分が少しでも貢献したいと考えていました。

次は場所をドーナッツ店に移動して、お話を伺います。
道路を挟んで反対側にある建物が「BARROW DOUGHNUTS」さん。

絵本に出てきそうな可愛い外観です！
子供もかわいい！と大はしゃぎ

水島：ここのお店ができたきっかけは何だったんですか？
光宗さん：元々パティシエだった子が、小麦粉アレルギーになって仕事ができなくなってしまって、スタッフとしてウチに入ってきて、働くうちに症状が良くなってきたので、ヒノキグリーンの方でクッキーやマフィンを作るようになって、評判が良かったので独立してもらおうと建てたんです。来年くらいには彼女にお店を買ってもらおうかと。
その時にはお店のスタッフの給料は自分で払うか、売上分の家賃として自分に払ってもらう予定です。
愛媛県でお菓子で稼いでいくのは大変なので、彼女にはそれを維持する努力をしてもらう。作ることとサービスに力を入れてもらって、それ以外のストレス僕が受け持てばね

自分がストレスを受け持つ…夢を持つ若い人のため、自分がその場所を作ってサポートしてあげる。なかなか簡単にできる事ではないですよね。

水島：この建物、古民家を改装したと聞いたんですが？どのくらい改装したんですか？
光宗さん：Googleマップ見てみます？多分まだ見れると思う…本当にボロボロで、壁は全部落として新しく柱も筋変えて…
水島：え〜！？どのくらいの期間で完成したんですか？
光宗さん：水道だけちょっと時間がかかったけど、それを除いたら2ヶ月ですね
水島：壁も自分達で塗ったんですか？
光宗さん：そうです。ウチは大学生が多く働いていて、建築土木を志していた子たちと一緒に解体から全部やりました。こうゆうのは建築をしていた時に培ったことですね。
地方だと空き家問題とかで古民家系の話はすごく多いですけど、古いものを古いまま活かすというよりかは、僕個人的には古いものをアップデートしていくというか、上から足して自分で何かするっていう、建築の仕事をしていない僕らが、できるかもしれない！やってみよう！っていうのが楽しくて。 この庭に関してもそうです。庭をただ作りました！だけではなくて、この中でどれだけ面白いものや興味をそそるものを置いてみるかが勝負です

水島：こちらのお庭のこだわりはどんなところですか？
光宗さん：普通は生垣には使わない、ブルーベリーの木を生垣にして収穫もできるし、冬になると落葉した枝についているライトが光るんです。ワクワクするでしょ？
あとは、スケートボードができるようなウッドデッキを作って楽しんでもらったり…まぁ園芸店もここも自分の部屋みたいなもんです（笑）いつもここで好きな車を触ったり、音楽を聴いたりしてます

仕事と趣味が一緒になっているという素敵な環境。この庭を見ると人柄がとても伝わってきます。
庭の隣にも建物が！？

水島：こちらもお店なんですか？
光宗さん：キッチンカーをやる予定だった友人が、コロナの影響もあってお店を出す事が難しくなってしまったので、この土地を貸してキッチンカーではなくて、昔よくあった路面店のたこ焼き屋みたいに、店を開いたらおもしろいんじゃないかと思って。

ここを運営しているのはそのご友人で、キッチンカーに変わる新しい形で場所を貸し出し、曜日ごとにお店が変わる仕組みになっていて、7月から本格的にオープンする予定だそうです。

色々とお話を聞かせて頂いている間に、お店の開店時間が近づいてきました！ お店の中に入らせて頂くと…

店内もポップでかわいい！

ドーナッツ生地のベースがイースト・ケーキ・オールド３種類で、トッピングは7種類が日替わりで並んでいるそうです。

こーやって並んでいると迷っちゃいます…汗

子供は迷わず目のついているやつ！という事で、ケーキドーナッツのチョコボーイズ
私は、オールドドーナッツのラズベリーとイーストドーナッツのチョコレートを注文。

外のイートインでいただきます！
まずはイーストドーナッツのチョコレートから！

うん！おいし〜！！
この、もちっと揚がった生地と砂糖が口の中で広がる〜！

幸せ！

続いてオールドドーナッツのラズベリー
元々オールド系が好きな私としては一番気になっていたドーナッツです！

普通のドーナッツと全然違う！おいし〜サクサクだ！
生地自体もラズベリーソースも甘すぎなくて食べやすい！

ひとくちちょうだい！とケーキドーナッツのチョコボーイズもいただきます。

形は似ているけど、オールドともやはり生地の味が違います。
これはベースの生地が甘くないのでチョコが全体にかかっていても

重くなり過ぎずとても食べやすいです。 どの種類も全体的に見た目よりも甘くなくて、ペロリと食べられちゃいました！

ごちそうさまでした♪

開店して間も無くにも関わらず、お店にはお客様が続々と来ます。
というのも、お昼頃には売り切れてしまうこともあるそうで、早めにお店に行くのがおすすめです。

光宗さんに色々なお話を聞いていると、一つ一つの仕事をとても丁寧に深く考えて、自分には何ができるのか、そのために必要なものを確実に実現させてきた、まじめな面をたくさん感じることができました。

最後に光宗さんにとってのまじめとは何か聞いてみました。

光宗さん：このなりでまじめが一番おもしろいですよね（笑）
水島：ギャップ！（笑）いやでも色々お話を聞いて本当にまじめな方なんだなって思いました！
光宗さん： ずっとある程度は遊んでいたいんで、普通とは逆のことをしていたい。その上でやってることが、自分なりのルールがあってまじめだったら良いんじゃないかなと思うんですよね

お気に入りの植物を探しに出かけたら、一緒に美味しいドーナッツも食べていきませんか？きっとわくわくする素敵な時間が過ごせるはずです。